育児・教育コラム

子供の睡眠不足の弊害

投稿日:2017-07-30 更新日: 2017-08-01

子育てにおいて望ましい生活習慣を身につけさせることは重要です。
生活習慣を作っていく上で欠かせないのが睡眠。

前回は子供の睡眠の特徴やその大切さを書きました。

前回の記事:小学生は11時間。年齢別「必要な睡眠時間」

今日は睡眠不足の弊害についてとりあげます。
 
 
 

寝不足が続くこと

 
まず前提として睡眠不足は人間のパフォーマンスを低下させ健康を害します。

6時間未満の睡眠を2週間以上続けると、24時間一睡もしていないときと同じ判断力になります。
しかも判断力がそこまで落ちていることを本人は自覚していないのです。

大人ですら睡眠不足は大敵なのですから、成長途中の子供にとってはなおさらです。
 
 
 

子供にとっての1時間の睡眠不足

 
テル・アヴィヴ大学のアヴィ・サデーが小学校4~6年生を対象にした調査によると、睡眠時間が1時間短くなることで生じる学力差は、4と6年生の学力差に相当するということでした。

つまり6年生の子が1時間寝不足になると学力が4年生並みになるということです。
 
 
 

睡眠とIQ

 
睡眠の質は子供のIQ(知能指数)にも影響します。

睡眠は時間だけでなくリズムも大切です。
週末の睡眠時間が1時間ずれると、知能検査の結果が7ポイント下がるというデータもあります。

そして睡眠とIQが最も顕著に相関するのは高校生の頃です。
この頃は必要な睡眠時間の割に勉強などが多忙で睡眠がおろそかになりがちだからです。
 
 
 

睡眠と肥満

 
睡眠不足が肥満を助長させるのもしばしば耳にしますね。

ヒューストンの公立校で行われた調査によると
中高生の睡眠時間が1時間短くなると肥満の確率が80%増大するそうです。

インスリンの感受性や耐糖能は肥満の程度に影響します。
インスリンの感受性や耐糖能を正常に保つためにはノンレム睡眠の影響が大きいです。

子供は大人より一晩のノンレム睡眠の割合が大きいことは前回の記事で述べました。

子供は大人よりも睡眠の質によって肥満になるかならないかの影響が大きいことがわかります。
 
 
 

睡眠とうつ症状

 
ケンタッキー大学の調査によると、
高校生の場合、睡眠時間が8時間未満になると臨床的うつ病のリスクが倍になるそうです。

「臨床的うつ病」とは治療を要するような本格的なうつ症状を指します。

睡眠不足は子供の学力や体型だけでなく、精神面にも影響が表れるようです。
 
 
 

最後に:子供の睡眠

 
子供にとって睡眠が大事であることはたくさんの親御さんが知っています。
しかし、ついつい子供を睡眠不足に追いやってしまうのも親です。

習い事をさせるといった教育的な理由。
共働きで、一緒にいる時間が夜になってしまうという家庭的な理由。

理由は様々ですが、子供たちの多くが睡眠不足になっています。

親は子供を愛するがゆえに、悪気なく子供の睡眠時間を奪ってしまいます。

しかし何度も言うように、
子供の睡眠は大人以上に重要で貴重で、長い時間を必要とします。

健康も学習もまずは適切な睡眠環境から。
今日は少し早く、お子さんと就寝準備をしてみてはいかがでしょうか?
 
 
 
 
 
 
【参考文献】
ポー・ブロンソン、アシュリー・メイリーマン『間違いだらけの子育て』インターシフト、2011年
 
 
【引用・参考サイト】
・『眠れていますか? 各年齢別のベストな「睡眠時間」がありました』(HuffPost)2017年7月29日検索

・『平成23年社会生活基本調査』(総務省)2017年7月29日検索

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