構音の解説

構音訓練の代表的な手技5選

公開日:2017年11月22日

発音のことを医学用語で構音と言います。
構音のトレーニングのことを構音訓練と言ったりします。

滑舌が気になるお子さんにとって構音訓練は大切です。

今日は構音訓練の代表的な手技をまとめます。

補足記事:子供の発音は何歳まで様子を見て、何歳から練習させたほうがいいのか?
 
 
 

聴覚刺激法

 
要するに復唱してもらいます。
指導者が正しい音を言って、模倣してもらう。
構音訓練の最も基本的な方法です。

聴覚刺激法が有効なのは被刺激性があるお子さんです。
被刺激性とは、刺激に対して反応は変わるかどうか。
つまり、正しい音を聞かせることで変化があるかということです。

「正しい音を聞かせてちんぷんかんぷん」というお子さんに聴覚刺激法をやっても効果的ではありません。
 
 
 

漸次接近法

 
子供が出せる音から正しい音へちょこっとずつ移行していく方法です。

はじめは指導者が子供の音を真似して、そこから一緒に少しずつ正しい音へ移行していきます。

曖昧ではあるけれど少しずつ正しい音が出つつある時期に行われる手技です。
 
 
 

他の音からの移行

 
今できる音からできない音へ移行していく方法です。
例えば「バ」の音は言えるけれど「パ」の音が言えないときなどです。

「ba」から「pa」、「ka」から「ke」、「chi」から「shi」などいろいろなパターンがあります。
 
 
 

キーとなる音

 
単語によって言えるものと言えないものがある場合、言える単語をキーとして練習します。

どんな単語も一貫してその音が出ないお子さんには用いることができない手技です。
 
 
 

構音点法

 
要するに構音の仕組みを理屈で教えます。

この音を出すときはどんな口の形か。舌はどの部分が上がるか。
ある程度理解力があるお子さんには有効な方法です。

指導の際は口頭だけでなく、図や絵を描いたりしてわかりやすく伝えるよう努めましょう。
 
 
 

最後に

 
いずれの方法も、ひとつだけで構音が完全に改善することは稀です。
いろんな方法を組み合わせて、臨機応変に練習を行っていくというのが現実的なところでしょう。

また、絵を描いたり、できた課題にはシールを貼って達成感を促したりとお子さんが楽しみながら取り組める工夫も必要です。

声というものは目には見えません。
上達の状況や自分の声をいかに目に見える形にするかというのは大切です。
 
 
 
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