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M-CHAT(修正版乳幼児期自閉症チェックリスト)とは?

投稿日:2016-11-05 更新日: 2017-09-27

M-CHATは親御さんへの問診形式による自閉症チェックリストです。

チェックリストの類はあくまで目安であり、M-CHATで引っかかったからと言って即その子が自閉症というわけではありません。

しかし自閉症って客観的な数値で診断が決まるわけではないんですよね。
だいたいが専門家(主に医師)の所見になるんですね。
知的障害などはIQなど客観的な判断ができるんですが。

そういう意味では、「この問診で何項目該当したら何%の確率で自閉症」と客観的な数値で言えるM-CHATは貴重なツールだと思います。
 
 
 
【M-CHATについて】
もともとはイギリスにCHATという自閉症のチェックリストがあり、それをアメリカで改良したのがM-CHATです。

Modified Checklist for Autism in Toddlers
直訳すると「幼児における自閉症のためのチェックリストの修正版」といったところでしょうか。これを略して「M-CHAT」です。
 
 
 
【M-CHATの対象年齢】
2歳前後とされています。

もう少し具体的には1歳半から2歳代と考えてよいでしょう。

アメリカの場合は2歳前後を想定し作られていますが、日本の場合1歳半検診があるのでその際の活用も意識して日本語訳されています。
 
 
 
【M-CHATのパーセンテージ】
公のデータとしては、
1.1歳半の子供に対して親がM-CHATを記入
2.1~2カ月後、今度は専門スタッフが親に訊く形でM-CHATを実施

この2段階手法にて引っかかったお子さんのうち79%が自閉症だったそうです。

ざっくり言うとM-CHATを正しく記入して引っかかった場合、約8割の確率で自閉症だと考えられます。

この79%という精度が高いか低いかは別として、
普通の人はその子を見ただけで「この子は8割の確率で自閉症です」なんて断言できないでしょうから、M-CHATは客観視を助けてくれる心強いツールだと思います。
 
 
 
【M-CHATの内容】
23項目ある質問にそれぞれ「はい」か「いいえ」で答えていきます。

・M-CHATを記入してみる(ウェブ版、採点も自動でしてくれます)
・M-CHATを記入してみる(印刷して実際に書いてみる方式)

※記入はあくまで自己責任でお願いします。
 本当に気になる方はこれにあわせて専門機関の受診もお勧めします。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
【以下、ネタばれ】
以下はM-CHATの内容をもう少し細かく見るので、これから記入してみようという方はご注意ください。
 
 
 
M-CHATは他の多くの問診票の類がそうであるように「はい」の項目と「いいえ」の項目が混ざっていて、どの項目が「はい」と答えると自閉症と示唆され、どの項目が「いいえ」と答えると自閉症と示唆されるのか記入者にはわからないようになっています。

まあ、自閉症の知識が多少あると、どれが「はい」の項目でどれが「いいえ」の項目か検討はつくのですが。

項目の11、18、20、22は「はい」
それ以外の項目は「いいえ」を記入していたらチェックします。

またM-CHATは23項目中、特に自閉症の症状を示唆する重要項目というものがあります。
重要項目は2,7,9、13,14,15です。

M-CHATの採点では、
・全項目中3項目以上チェック
・重要項目中2項目以上チェック

上記のいずれかで陽性(つまり自閉症の可能性あり)と判断されます。

<補足リンク>
M-CHATについてのブログ
M-CHATについての資料

 
 
 
【M-CHATと関連した検査】
M-CHATは2歳を想定した問診ですので、当然ながら対象年齢を過ぎると別の評価方法が必要になります。

幅広い年齢に対応しているのはCARS(カーズ)です。

また、対象のお子さんが4~6歳であれば、ASQも実施可能でしょう。

関連記事:CARS(小児自閉症評定尺度)とは?

関連記事:自閉症スクリーニング質問紙 (ASQ)とは?

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