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摂食嚥下障害とは? 初心者&素人にもわかる簡単解説

公開日:2017年5月5日

摂食とは「食べること」の医学的用語です。
嚥下とは「飲み込むこと」の医学用語です。

摂食嚥下障害とは「食べること」や「飲み込むこと」に関する障害です。

ちなみに「摂食」とは食べること全般を指す広い意味の言葉です。

飲み込むことは「嚥下」
噛むことは「咀嚼」

「摂食」は嚥下や咀嚼、さらには食べ物を目で見て口に運ぶまで動きや飲み込んだあと消化する過程なども含みます。
 
 
 

食べることの段階

 
食べるということは、大きく2つの段階に分けられます。

ひとつは口に物を入れて噛む段階
もうひとつは食べ物を飲み込む段階

摂食嚥下障害には、
噛めるけれど飲み込めない人がいます。
噛めないけれど飲み込みはできる人もいます。

どのような段階が障害されているのか、難しいのか。
状況によってその人が抱える問題は変わってきます。
 
 
 

摂食嚥下障害の原因

 
どのような理由で摂食嚥下障害は起こるのでしょう?
摂食嚥下障害の原因にはいくつかあります。
 
 
1.器質的
舌がヒリヒリして食べ物を食べられない。
歯がなくて噛めない。

このように食べるための器官が障害されている場合を器質的原因と言います。

摂食嚥下障害の器質的原因は、
・舌炎、扁桃炎、食道炎
・口の中の腫瘍
・潰瘍
などがあります。
 
 
2.機能的
歯もあるし口も怪我していないけれど口がうまく動かない。
飲み込もうとしても喉がうまく動いてくれない。

このように器官に怪我はないのに、食べるのに必要な体の動きがうまくいかない。
これらを機能的原因と言います。

摂食嚥下障害の機能的原因は、
・脳血管の障害
・脳腫瘍
・頭部の外傷
・パーキンソン病などの神経疾患
など食べることに関する脳神経に影響があった場合に見られます。
 
 
3.心理的
口の怪我もしていない、動きもある。
けれど精神的に食べられない。

摂食嚥下障害の原因にはこのように心理的なものが原因になる場合もあります。

具体的には、
・うつ病
・拒食症
・痴呆
などです。
 
 
 

摂食嚥下障害のリハビリ

 
摂食嚥下障害になると食べることが障害されるため、いろいろな支障が出てきます。

ひとつはやはり栄養摂取。
充分に食事が摂れなければ健康維持は難しいでしょう。

また、摂食嚥下障害は肺炎など2次的に他の疾患を引き起こす原因にもなりえます。

もう一つは心理面。
楽しく誰かと食事をするというのは思った以上に私達の人生に影響を与えています。
食べることが障害されるというのは人間関係にも影響する大きなことです。

摂食嚥下障害は医師の診断の下、言語聴覚士などリハビリスタッフを中心にリハビリを行うことが多いです。

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