ページが見つかりませんでした – 医療と育児と心理学 https://sengakuhisai.com 医療と育児と心理学 Fri, 22 Mar 2024 21:25:52 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.4.3 https://sengakuhisai.com/wp-content/uploads/2017/12/cropped-2017-12-30-toy-32x32.png ページが見つかりませんでした – 医療と育児と心理学 https://sengakuhisai.com 32 32 【構音訓練】「き」の音の習慣化・会話練習|子供の発音の指導方法(カ行) https://sengakuhisai.com/ki-syuukanka/ Thu, 28 Mar 2024 20:00:50 +0000 https://sengakuhisai.com/?p=22466 Copyright © 2024 Senwisdoms All Rights Reserved.

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前のステップ

 
 


 
 

「き」の般化・定着

 前回のステップまでで、「き」の文章レベルでの構音が可能となりました。

 このステップでは「き」の音を実際に日常生活・日常会話で構音できる習慣形成を目指します。

 いわゆる般化、定着の段階と言えます。

 このステップが完了することで、オーソドックスな流れであれば「か」「こ」「く」「け」「き」でカ行の主な音が完成するでしょう。

 
 
 

解説

意義

 構音訓練は出せるようになった音を日常生活でも構音でき、それを維持できることが重要です。

 せっかく音が出せてもそれが日常生活場面に活かされていなければ実用的ではありません。
 子供が日常生活場面でも正しい構音ができているか丁寧に経過を見てあげます。

 練習している音が文章レベルで出てくると、指導者も保護者も安心し習慣化の段階を軽んじてしまいがちです。
 そうなってしまわないよう、子供の普段の構音の様子を丁寧に情報収集していきます。

 習慣化の段階は今まで以上に指導者と保護者の連携、および家庭での取り組みが必要な段階とも言えます。

 
 

方法・手順

自由会話における誤りの修正

 訓練中に自由会話の時間を設け、子供が出せるようになった音を自由会話でも構音できているかチェックします。

 今日の出来事や好きな事などを話してもらいましょう。

 構音ができていない場合は優しく指摘し修正を促します。

 「き」の音はイ段の音でもあるので、促音化構音の傾向がないかも注意しながら見ていきます。

 

ロールプレイングでの修正

 自由会話に加え、あえて「き」の音を発音する機会があるようなロールプレイングを用いるのも訓練場面では有意義です。

 

日常生活場面での修正

 日常生活場面では、構音を指摘する時間を最初は限定します。

 四六時中自分の発音を指摘されては子供も嫌になってしまうでしょう。
 「食事中だけ」「保育園から帰ってきた最初の1時間」など、親が子供の発音を指摘する時間を最初は限定します。
 そして上達に従い徐々にその時間を拡大していきます。

 必要に応じてスマホなどで声を録音したりして自分の声を子供自身が聞く機会を設けても有意義でしょう。

 

キャリーオーバー

 上記のような構音チェックの時間帯を広げていくことを「キャリーオーバー」と言います。

 キャリーオーバーは低年齢の子供ほど短い期間で終了する傾向があります。
 逆に誤った構音が習慣化してしまっている年齢が高い子や成人の場合は、この期間が長く最も難しい段階となりがちです。

 
 
 

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構音訓練の一覧

 
 
 

参考資料

湧井豊『構音障害の指導技法-音の出し方とそのプログラム-』学苑社、1992年

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音声産出課題とは?|音韻意識と言葉の発達 https://sengakuhisai.com/onsei-sansyutu-kadai/ Wed, 27 Mar 2024 20:00:47 +0000 https://sengakuhisai.com/?p=22330 Copyright © 2024 Senwisdoms All Rights Reserved.

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音声産出課題とは?|

 「音声産出課題(おんせいさんしゅつかだい)」とは、簡単に言うと絵カードの呼称・復唱課題のことです。

 ここでは、音韻意識の観点から見た絵カードの呼称・復唱課題の分析の仕方を見ていきます。

 
 
 

解説

音韻意識から見た絵カード呼称

 音声産出課題は絵カードに描かれた絵(例えば猫やリンゴ)を見てその名称を答えてもらいます。
 あるいは、指導者が言った単語を繰り返してもらいます(復唱)。

 音韻意識に限らず、音声産出課題(絵カードの呼称・復唱)は子供の言葉の指導において非常にオーソドックスな課題・手技と言えるでしょう。

 音声産出課題は一般的には語彙知識を増やす意図(つまり物の名前を覚える)で行われることが多いですが、音韻意識および構音評価として行うことも少なくありません。

 では、音韻意識の観点から音声産出課題を行う場合、どのような視点・知識が重要になるのでしょうか。

 
 

音声産出と音韻意識の相関

 音声産出課題と音韻意識の課題には相関があります。
 具体的には、正確に音を産出することとモーラ単位の音韻意識には相関があります。

 4~5歳頃はモーラ単位での分解に加え、それよりも小さな音素単位での分解も少しずつ芽生えが見え始めます。
 これらがより精緻な音韻情報処理を助け、音声産出に影響を及ぼすと考えられています。

 つまり、音韻意識が上達することで言葉の音の認知がしやすくなり、より正確な発話につながっていくと言えるでしょう。

 
 

音声産出の傾向

 音声産出課題の正当性は3歳と5歳で有意差があります。
 つまりこの時期は音声産出の正確性・明瞭さが上達する時期と言えるでしょう。

 音声産出課題における幼児期の誤りの傾向としては、置換が最も多く次いで省略が見られます。
 前者には構音の獲得時期の兼ね合いもあるでしょう。

 また3歳頃は基本音節と特殊音節の誤りに有意差がありません。
 これに有意差が表れる4歳および5歳は音韻意識の芽生えが進んでいると考えられるでしょう。

 
 
 

音韻意識に関わる課題の一覧

 
 
 

参考資料

『仮名読みの獲得過程に対する音韻操作能力の関与』(日本音声言語医学会)2024年1月26日閲覧

『健常児における音韻意識の発達』(日本コミュニケーション障害学会)2024年1月27日閲覧

『幼児における音声産出能力の発達と音韻意識の関係』(日本コミュニケーション障害学会)2024年1月20日検索

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無反応・現前事象の段階とは?|子供の言葉の発達 https://sengakuhisai.com/nr-genzen-dankai/ Tue, 26 Mar 2024 20:00:42 +0000 https://sengakuhisai.com/?p=22223 Copyright © 2024 Senwisdoms All Rights Reserved.

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無反応・現前事象の段階とは?

 「無反応・現前事象」の段階とは、幼児期の会話能力の発達段階の1つです。

 
 
 

解説

子供の会話能力の発達と評価

 幼児期の言葉の発達を見る検査、とりわけ口頭での質問に対して口頭で答える力を見る言語検査に「質問―応答関係検査」があります。

 質問応答関係検査は、幼児期の会話能力を評価する検査の1つと言えます。

 この検査では幼児期の会話能力を4つの段階でとらえています。

 「無反応・現前事象」はその段階の1つになります。

 
 

無反応・現前事象の段階の特徴

 無反応・現前事象の段階は文字通り「無反応」と「現前事象」の会話が特徴的です。

 「無反応」とは、子供が質問に対して答えることができず黙ってしまう状況を指します。
 「わからない」や「どういう意味?」といった返しができず会話が途切れてしまいます。

 「無反応」とは「黙ってしまっては会話が途切れコミュニケーションが成立しない」ということを意識できていないとも言えます。

 「現前事象の会話」とは、話す内容が「今」「ここ」の話題に限局していることです。

 「昨日のこと」や「ここにいない人のこと」を話すことができず、目の前の出来事しか話題にできません。

 
 

無反応・現前事象の段階の年齢

 無反応・現前事象の段階は2歳前半頃に見られます。

 この時期は一定の語彙力と多語文での発話が可能になる一方で、質問に対して答えられない場合は無反応を占めすケースが多いです。

 2歳前半頃はわからないことを「わからない」と表明することがまだ難しい時期とも言えるでしょう。

 また会話の内容が現前事象に限られます。
 このため家に帰ってきた子供に、「今日は保育園で何したの?」と質問してもこの時期はまだ正確に答えることは難しいかもしれません。

 
 
 

幼児期の会話の4つの発達段階

 
 
 

参考資料

『質問―応答関係検査1―検査の作成とノーマルデータ―』(日本音声言語医学会)2023年11月13日閲覧

『質問―応答関係検査2―質的分析と会話能力の段階設定―』(日本音声言語医学会)2023年11月13日閲覧

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思春期の親子関係で心掛ける3つのこと https://sengakuhisai.com/puberty-equal-relationship/ Mon, 25 Mar 2024 20:00:02 +0000 https://sengakuhisai.com/?p=22360 Copyright © 2024 Senwisdoms All Rights Reserved.

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思春期の親子関係で心掛ける3つのこと

  • 子供との愛着関係を絶たず、親が思春期の子供を支えることの重要性を知る。
  • 対等な関係性でコミュニケーションを取る。
  • 子供の自立を促しながらも、子供が辛いときは支える安全基地である。

 思春期は人間関係が徐々に親から友人・恋人へとウエイトが変化していく時期ではあります。
 しかし親子関係と友人関係は隔絶されているわけではありません。

 子供が助けを必要としたときは支えることができ、なおかつ「子供扱い」しない絶妙な塩梅が必要と言えるでしょう。

 
 
 

解説

思春期は親子関係を縦から横へ

 思春期の子供を持つ親は、親子関係を「縦の関係」から「横の関係」にシフトしていくことが重要と考えられています。

 「縦の関係」とはまさに上下関係のことです。
 「親と子」「大人と子供」「育てる側と育ててもらっている側」という上下関係です。

 思春期はこの「縦の関係」を、対等な人間関係である「横の関係」にシフトさせていきます。

 思春期の親子の衝突や親への反抗の背景は様々ですが、「親と子の見解の不一致」が原因であることが多いです。

 つまり上下関係を前提とした頭ごなしの会話ではなく、あくまで互いを別々の人間として尊重した対等な話し合いが重要と言えるでしょう。

 
 

親の接し方が与える思春期の子供への影響

 思春期の子供に対する親の関わり方は重要です。

 思春期の子供に適切に関わることは、子供の心身の健康を支え、多動・不注意・攻撃行動を抑え、数年後の子供の適応力にも影響を及ぼすと考えられています。

 具体的には以下のような配慮・心がけが有意義です。

  • 日常生活で子供の態度に関心を示す
  • コミュニケーションを取って理解を深める
  • 子どもの気持ちに配慮する
  • 自立・成長を促進する態度を示す

 
 
 

参考資料

石川満佐育(2020)『思春期の子どもをもつ保護者への支援―理論的背景とCOVID-19感染予防の状況下における対応―』(日本学校心理学会)2024年2月3日閲覧

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子供の言葉・会話能力の4つの発達段階 https://sengakuhisai.com/kotoba-kaiwa-hattatu-dankai/ Sun, 24 Mar 2024 20:00:26 +0000 https://sengakuhisai.com/?p=22225 Copyright © 2024 Senwisdoms All Rights Reserved.

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子供の言葉・会話能力の発達段階

 幼児期の子供の言葉の発達、とりわけ会話における特徴・傾向に着目した場合、以下のような段階が考えられます。

  • 無反応・現前事象
  • 自己経験・連想
  • 意味ネットワーク
  • メタコミュニケーション

 子供の言葉の成長を促す場合、それぞれの段階に合った会話の仕方が有意義でしょう。

 
 
 

解説

子供の言葉の発達における着眼点

 子供の言葉の発達について親はついつい「言葉が出ているか」という「量」に着目しがちですが、「言葉のキャッチボールができるか」といった「質」も大切です。

 他者と会話ができるか。話題に沿った話を続けることができるか。
 相手の質問に合わせて話すことができるか。
 こういった会話の力はコミュニケーションとしての言葉の力に重要です。

 例えばどんなに言葉が出ていても、一方的な会話では他者とコミュニケーションは難しいでしょう。

 
 

質問に対して答える力の発達

 幼児期の言葉の発達を見る検査、とりわけ口頭での質問に対して口頭で答える力を見る言語検査に「質問―応答関係検査」があります。

 質問応答関係検査は、幼児期の会話能力を評価する検査の1つと言えます。

 この検査では、幼児期の会話能力を大きくは冒頭で述べた4つの段階でとらえています。
 つまり以下の4つになります。

  • 無反応・現前事象
  • 自己経験・連想
  • 意味ネットワーク
  • メタコミュニケーション

 「無反応・現前事象」の段階が最も低年齢であり、「自己経験・連想」「意味ネットワーク」を経て「メタコミュニケーション」の段階へと成長していきます。

 以下、それぞれの段階を見ていきます。

 
 
 

幼児期の会話の発達段階

無反応・現前事象

 
 

自己経験・連想

 
 

意味ネットワーク

 
 

メタコミュニケーション

 
 
 

参考資料

『質問―応答関係検査1―検査の作成とノーマルデータ―』(日本音声言語医学会)2023年11月13日閲覧

『質問―応答関係検査2―質的分析と会話能力の段階設定―』(日本音声言語医学会)2023年11月13日閲覧

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【構音訓練】「き」の短文の練習|子供の発音の指導方法(カ行) https://sengakuhisai.com/ki-tanbun/ Sat, 23 Mar 2024 20:00:17 +0000 https://sengakuhisai.com/?p=22460 Copyright © 2024 Senwisdoms All Rights Reserved.

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前のステップ

 
 


 
 

「き」の短文の練習

 前回のステップにて、「き」のつく単語の練習を行いました。

 このステップでは「き」の句および短文、つまり文章レベルでの構音を目指します。

 自発話における単語の熟達を確認しつつ、短文の練習に移行します。

 
 
 

解説

意義

 単語での構音を熟達させつつ、文章に移行します。また自発話での構音もしっかりチェックしていきます。

 日常会話での正しい構音に際して、橋渡しとなるのがこの文章レベルでの練習です。

 まずは「○○と○○」といった単語の組み合わせ、つまり句のレベルで練習します。
 それらが熟達したら短文、文章へと移行します。

 子供の発達状況によっては、文章の復唱が(文を覚えることができず)難しい場合もあるかもしれません。

 その子の文章復唱が難しい背景によって個別に対応していきましょう。
 例えば知的に遅れがある場合は、全体的な発達水準を押し上げる必要があるかもしれません。
 例えば注意が逸れる・落ち着きがない場合は、文章を集中して聞き取る習慣形成が必要かもしれません。
 その子その子の背景に着目して対応していきます。

 いずれにせよ文章を正確に復唱する記憶力・集中力が必要になります。

 
 

方法・手順

絵カード呼称

 前段階として、単語の自発話を確認します。「き」がつく単語の絵カードを用いて、子供に呼称してもらいます。

 復唱や音読ではなく、自発話で正しく構音できるかは重要なポイントです。

 子供が誤った場合は「え、ちりん(キリン)?」などのように修正を促します。

 

単語をつなぐ

 「キリンと木こり」のように単語をつないで複数の語を一度に言っていきます。

 単語の練習と文章の練習を中間、橋渡し的な課題と言えるでしょう。

 「機械のキリン」「秋の柿」のように短い2語文程度のもので練習します。

 絵カードでランダムに組み合わせを作って「○○と○○」といったゲーム形式で行うと数をこなしやすいでしょう。

 

クイズ形式で自発話の促し

 「鼻が長い動物は象、では首が長い動物は?(キリン)」のように、クイズ形式で自発話を促します。

 これにより自分で想起した言葉で正しく構音できるように練習していきます。

 

短文の練習

 単語の自発話が熟達したら、文章の練習に移ります。

「秋は柿の季節です」
「嫌いなきくらげを食べきった」

 短い文章を読んだり復唱したりして練習していきます。

 「き」の音が頻発する文章をあらかじめ準備しておくと練習がはかどるでしょう。

 
 
 

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構音訓練の一覧

 
 
 

参考資料

湧井豊『構音障害の指導技法-音の出し方とそのプログラム-』学苑社、1992年

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モーラ分解は何歳からできる?|子供の言葉の発達 https://sengakuhisai.com/moora-bunkai-nansai/ Fri, 22 Mar 2024 20:00:52 +0000 https://sengakuhisai.com/?p=22257 Copyright © 2024 Senwisdoms All Rights Reserved.

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モーラ分解はいつから?

 子供の発音や読み書きにおいて重要なモーラ単位での音韻分解は何歳頃からできるのでしょうか。

 個人差はありますが、
 モーラ分解が可能となるのは4~5歳頃です。

 
 
 

解説

モーラとは?

 「モーラ」とは言葉の音を時間の長さで区切る考え方です。
 モーラは「拍(はく)」とも言われます。

 モーラは基本の音に加えて長音(ー)・促音(っ)・撥音(ん)も1つとして数えますが、拗音(ゃ・ゅ・ょ)は数えません。

 類似した単位に音素・音節などもありますが、日本語の音の区切りの感覚としてはモーラが最も近いでしょう。

 
 

モーラ分解とは?

 モーラ分解とは、単語の音をモーラの単位で区切ることです。

 例えば「りんご」という単語が「り」「ん」「ご」という3つの音でできていることがわかるということです。

 幼児期の場合、音節分解ができてもモーラ分解が難しい時期があります。

 例えば「みかん」という単語を「み」「か」「ん」という3つの音で認知することができず、「み」「かん」のように2つの音に分けてしまう場合などです。

 あるいは「ぼうし(帽子)」を「ぼう」「し」、「テープ」を「てー」「ぷ」などです。

 音韻意識が未熟な頃、とりわけモーラ分解が難しい時期は長音(ー)・促音(っ)・撥音(ん)の認知が困難です。

 音韻意識とはこのように言葉の音韻を正しく認知し、分解したり抽出できる力のことです。

 モーラ分解をできなければ耳で聞いた単語を文字に書き起こしたり正確に発音する際に影響が出ると考えられます。

 このようなモーラ分解の力は定型発達において4~5歳頃に獲得されると考えられています。

 ちょうどこの時期は平仮名や言葉遊び(しりとりなど)に興味が出始める時期です。

 読み書きや言葉の音に着目した遊びには、こういった音韻意識の力が重要と言えるでしょう。

 
 
 

参考資料

『幼児における音声産出能力の発達と音韻意識の関係』(日本コミュニケーション障害学会)2024年1月20日検索

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ゴブレットゴブラーズのルール・遊び方|ボードゲーム解説 https://sengakuhisai.com/gobblet-gobblers-rule/ Thu, 21 Mar 2024 20:00:15 +0000 https://sengakuhisai.com/?p=22172 Copyright © 2024 Senwisdoms All Rights Reserved.

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ゴブレットゴブラーズのルール



 ゴブレットゴブラーズは3×3の9マスに、自分の色の駒を1列(縦・横・斜めのいずれか)揃えたほうが勝ちです。

 要するにマルバツゲームの発展系のようなゲームです。

 相手の駒に自分の駒を被せたり、一度置いた駒を別の場所に移動させることもできます。
 これにより通常のマルバツゲームより戦略性がある・引き分けになりにくいのがゴブレットゴブラーズです。

 
 
 

解説

基本のルール

  • 自分の駒の色(オレンジ色か水色)を決めます。
  • プレイヤーは順番に駒を置いていきます。
  • 1列(縦・横・斜めのいずれか)自分の駒を揃えたほうが勝ちです。

 基本的にはゴブレットゴブラーズはマルバツゲーム・三目並べと同じルールです。

 これに加え、ゴブレットゴブラーズの駒には大・中・小があり、以下のようなルールが発生します。

 
 

駒を被せることについて

  • 駒の上により大きい駒を被せて置いてもいい(小には中か大、中には大を被せて置いていい)
  • 被さった場合、下の駒は列を揃えたことにはならない
  • 駒を動かせるのは一番上の駒だけ(つまり被さった下の方の駒は上が動くまで動かせない)
  • 自分の番1回でできるのは、新たに駒を置くかすでに置かれた駒を動かすかのどちらか
  • 駒を動かして、相手の駒が出てきてそれで列が揃った場合は負けになる

 このようにゴブレットゴブラーズは相手の駒に自分の駒を被せることで攻防が発生しそれが戦略へとつながっていきます。

 以下、ゴブレットゴブラーズを遊ぶ上で疑問点になりがちなルールをいくつか挙げていきます。

 
 

下の駒を見ていいのか?

 駒を被せた際、後から下にあった駒がなんだったのか忘れてしまう場合があります。

 下の駒の確認は「あり」か「なし」かはゲーム開始前にお互いに確認を取っておくとスムーズです。当人同士で決めていいでしょう。

 「なし」の場合は下の駒も覚えておかなければならないため記憶力が必要で難易度が上がります。

 
 

やり直しはどこまでOKか?

 ゴブレットゴブラーズは、「あ、やっぱりこっちのこの駒を置く」と考え直してしまうシチュエーションが発生しやすいです。

 「駒を置いて手が離れたらやりなおし不可」など当人同士で事前に約束事を決めておくと楽しく公平にゲームができるでしょう。

 
 
 

参考資料

『ゴブレットゴブラーズ』(すごろくや)2024年1月8日閲覧

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兄弟(姉妹)で性格は異なるのか?|ビッグファイブ(心理学) https://sengakuhisai.com/kyoudai-seikaku-big5/ Wed, 20 Mar 2024 20:00:13 +0000 https://sengakuhisai.com/?p=21653 Copyright © 2024 Senwisdoms All Rights Reserved.

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生まれた順番(長男・次男)

 生まれた順番(長男・次男、長女・次女)で子供の性格は変わるのでしょうか?

 性格分析における心理学によると、生まれた順番がパーソナリティに影響を与える有力な科学的根拠は今のところ見つかっていません。

 生まれた順番が性格に影響すると考える学説もありますが、それと同じかむしろ多いくらい関係がないと結論付ける研究も多いです。

 
 
 

解説

兄弟(姉妹)のステレオタイプ

 長男・次男、長女・次女に対して性格のイメージを持っている人は多いのではないでしょうか。

 つまり第一子はどちらかというと真面目でしっかり者。
 そして第二子はどちらかというと愛嬌はあるが奔放。

 周囲がそのように育てるといった外部要因は除き、生まれた順番だけで「長男(長女)らしい性格」と「次男(次女)らしい性格」は形成されるのでしょうか?

 心理学的には、生まれた順番だけでパーソナリティ形成に影響が及ぶ可能性は低いと考えられます。

 
 

なぜ兄弟で性格が違うのか?

 兄弟の性格のイメージとして、第一子は誠実性が高く調和性が低く、第二子は反抗的で経験に対して開放的という印象が持たれることがあります。

 しかしながら、その人の性格を親が評価するにせよ兄弟間で評価するにせよ、同じ時点で評価すれば年齢差に伴う成熟度の違いがあります。

 例えば今時点で兄弟を評価すればそれは弟のほうが「幼く」見えるでしょうし、兄の方が成熟して見えるでしょう。

 親や兄弟間で性格の評価が「兄らしい」「弟らしい」評価に至っても、第三者が評価するとその限りでない場合があります。

 このように、兄弟間の性格の違いはある程度「思い込み」の余地もあると考えられます。

 
 
 

ビッグ・ファイブ理論とは?

 
 
 

参考資料

ダニエル・ネトル(Daniel Nettle)(著)、竹内 和世(翻訳)『パーソナリティを科学する―特性5因子であなたがわかる』白揚社、2009年
 

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文章読解に音韻意識は必要か?|子供の言葉の発達 https://sengakuhisai.com/onin-dokkai-kankei/ Tue, 19 Mar 2024 20:00:51 +0000 https://sengakuhisai.com/?p=22311 Copyright © 2024 Senwisdoms All Rights Reserved.

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音韻意識と短文読解の関係

 音韻意識と短文読解の力には相関があると考えられます。

 音韻意識とは言葉の音の区切りを認識し操作できる力のことです。

 例えば「すいか」という単語を聞いたとき、1文字目が「す」、2文字目が「い」、3文字目が「か」であるのは音韻意識が備わっているからです。

 音韻意識は幼児期後半頃から急速に発展していき、文字の読みや文章の読解の力に関連すると考えられます。

 
 
 

解説

音韻操作課題と読解の相関

 日本コミュニケーション障害学会の論文によると、音韻操作課題である音削除課題・逆唱課題の得点は短文読解課題の得点と相関が見られたそうです。

 またそれぞれを見ると、逆唱課題のほうが音削除課題よりも読解との相関が高かったそうです。

 音韻意識が獲得されている子は、短文の読解課題も理解できていたことがうかがえます。

 音削除課題とは特定の音を単語から抜く課題です。
 例えば「か」の音が指定された場合は「からす」を「らす」と答えます。

 逆唱課題は単語を逆から言います。
 例えば「からす」であれば「すらか」と答えます。

 いずれも音韻操作課題として基礎的なモーラ分解・抽出(音韻分解・抽出)と比べると音削除課題・逆唱課題は難しい課題と言えます。

 
 

音韻意識と読解の発達の流れ

 定型発達において、音韻意識は就学前に(特別な指導を受けることなく)自生的に形成され、それを基盤として文字の読み習得が始まると考えられます。

 また、音韻意識は就学後の読み書き学習でさらに促進されている可能性もあります。

 読字の進展と共に音韻意識もさらに発展していくと考えられるでしょう。

 
 
 

参考資料

『仮名読みの獲得過程に対する音韻操作能力の関与』(日本音声言語医学会)2024年1月26日閲覧

『健常児における音韻意識の発達』(日本コミュニケーション障害学会)2024年1月27日閲覧

『幼児における音声産出能力の発達と音韻意識の関係』(日本コミュニケーション障害学会)2024年1月20日検索

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【構音訓練】「き」の単語の練習|子供の発音の指導方法(カ行) https://sengakuhisai.com/ki-tango/ Mon, 18 Mar 2024 20:00:05 +0000 https://sengakuhisai.com/?p=22452 Copyright © 2024 Senwisdoms All Rights Reserved.

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前のステップ

 
 


 
 

「き」の単語の練習

 前回のステップにて、「き」の音について無意味音節で練習を行いました。

 このステップでは「き」がつく単語を正しく構音できるように目指します。

 練習音で音の位置(語頭・語尾・語中)、隣接する音、単語の長さなどに配慮しながら練習を行います。

 単語リストなどがあると練習がはかどるでしょう。

 
 
 

解説

意義

 同じ音でもどのような状況で発音するかでその難易度は異なります。
 単音で言うより単語で言うほうが一般的には難しいでしょうし、単語よりも文章が、文章よりも会話のほうが難しいでしょう。

 単語での構音訓練は文章での構音訓練の前段階となります。

 練習音が最初につく語頭、最後につく語尾、間にある語中と、音の位置ごとに練習していきます。

 また単語の文字数も段階を踏んでいきます。

  • 「き」と組み合わせる音は、子供が正しく構音できる音を用います。
  • 「き」と誤っている音はまだ使用しません。
     (例えば「き」が「ち」になるなら「きち(基地)」といった並びは避けます。これらは正誤弁別の段階で取り扱います。)
  • まだ構音できないカ行の連続音は避けます。
     (これらは正誤弁別の段階で取り扱います。)

 以上のような点に注意して練習を行います。

 
 

方法・手順

2音節

 まずは2音節で語頭・語尾の練習を行います。

 「きく(聞く)」「きし(岸)」(語頭)
 「かき(柿)」「まき(薪)」(語尾)
 先述の通り、子音を取り入れる場合は子供が構音できる音を用いるよう気をつけましょう。

3音節

 2音節ができたら今度は3音節にて語頭・語尾・語中で行います。

 「きかい(機械)」「きたい(期待)」(語頭)
 「たいき(待機)」「くいき(区域)」(語尾)
 「あきや(空き家)」「たきび(焚火)」(語中)

多音節

 3音節程度までできるようになったら、それ以上の単語も触れていきます。

 「きんようび(金曜日)」「あきまつり(秋祭り)」などです。

 
 

工夫

 最初は積み木などを机上に並べ、1音ずつ指さしながら構音するとメリハリがつくでしょう。

 また単語リストなどを用いて、構音できた音に丸をつけていくと進捗状況がわかりモチベーションが上がるかもしれません。

 復唱で十分できるようになってきたら、絵カードなどを用いて自発話でも正しく発音できるよう練習していきます。

 
 
 

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構音訓練の一覧

 
 
 

参考資料

湧井豊『構音障害の指導技法-音の出し方とそのプログラム-』学苑社、1992年

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思春期の子供への親の対応、基本的なスタンスは? https://sengakuhisai.com/puberty-first-half-second-half/ Sun, 17 Mar 2024 20:00:31 +0000 https://sengakuhisai.com/?p=22356 Copyright © 2024 Senwisdoms All Rights Reserved.

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思春期の子供への親のスタンス

 思春期の子供を持つ親は、子供にとって「辛いことがあったときにいつでも支えてもらえる安全基地」であることが望ましいと考えられます。

 
 
 

解説

思春期の親子関係におけるアタッチメント

 アタッチメント(愛着)とは、平たく言うと「辛いことがあったときに支えてくれる関係性を持てること」です。

 思春期の子供は親子関係よりも友人関係・恋人関係が強くなっていきます。
 しかし親子間の愛着が完全になくなるわけではありません。

 親は思春期の子供を支える「安全基地」として、アタッチメントを維持し続けることが重要です。

 
 

思春期の前半・後半での親子関係

 思春期の子供へもそれまで同様アタッチメントは重要です。
 しかし具体的な在り方は異なると言えます。

 幼児期の頃の親子のアタッチメントは「保護」であると言えるでしょう。

 一方で思春期前半のアタッチメントは子供が課題に自ら立ち向かっていけるような「指導・監督」と言えます。

 そして思春期後半のアタッチメントは、親の「こうしてほしい」と子供の「こうしたい」を(あくまで対等な関係として)すり合わせある「交渉とコミュニケーション」と言えるでしょう。

 
 

対等な関係と安全基地

 思春期の子供と親のコミュニケーションにおいて重要なのが、子供を「子供扱い」せず良い意味で対等に話をすることです。

 一方で、先述のように親は子供にとっての安全基地である必要があります。

 思春期の子供を持つ親は、良い意味で対等に子供と接しながらも、子供の自立のためのチャレンジを支える安全基地としてサポート役になる必要があります。

 これは旧来の「子供の自立を促すため親が子離れし、子供を放っておく」というものとは異なるでしょう。

 
 
 

参考資料

石川満佐育(2020)『思春期の子どもをもつ保護者への支援―理論的背景とCOVID-19感染予防の状況下における対応―』(日本学校心理学会)2024年2月3日閲覧

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母音同定課題とは? 音韻意識の評価|子供の言葉の発達 https://sengakuhisai.com/boindouteikadai-onin/ Sat, 16 Mar 2024 20:00:44 +0000 https://sengakuhisai.com/?p=22304 Copyright © 2024 Senwisdoms All Rights Reserved.

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母音同定課題とは?

 「母音同定課題(ぼいんどうていかだい)」とは、提示された平仮名に含まれる母音成分を答える課題です。

 例えば「か」という文字であれば「あ」、「す」という文字であれば「う」を答えてもらいます。

 母音同定課題は音韻操作能力を見る課題の1つと言えますが、モーラ単位での音韻分解・抽出課題などと比べると難易度が高い課題と言えます。

 母音同定課題は、モーラ分解・抽出よりも発展した音韻意識や、それに関連した文章読解能力を評価するための課題の1つと言えます。

 
 
 

解説

母音同定課題の内容・方法

 母音同定課題は視覚呈示された平仮名1文字を黙読し、それに含まれる母音成分を答えもらいます。

 冒頭で述べたように、要するに「か」という文字であれば「あ」、「す」という文字であれば「う」を答えてもらいます。

 評価の例としては10文字提示し6文字以上正答できるかは、課題通過の1つの目安と言えるでしょう。

 
 

母音同定課題の対象児

 母音同定課題は文字を視覚的に提示するため、文字が読める子でなければ実施ができません。

 このため文字が読めるかどうかの評価を事前に行っておく必要があります。

 また、母音同定課題はモーラ分解・抽出課題よりも発展した課題です。
 より高度な音韻意識は、文章の音読や読解能力にも関わる力と考えられます。

 読字数が21字以上になると、単語の読みが可能になり文の読みが始まるという研究報告もあります。

 以上より、母音同定課題は文章の読解能力も視野にある、音韻意識としては発展的な課題です。
 目安としては読字数が21字以上、ある程度単語の読みや文章の読みが始まっている子を対象に評価することが有意義でしょう。

 
 

母音同定課題の結果傾向

 母音同定課題は個々の文字の区切り、つまりモーラ単位の分解よりも、さらに小さい音素単位を認識できるかを見る課題です。

 母音同定課題は就学後の時期に急速に発達する傾向にあります。

 またこのような音韻の操作能力と文章の読みの発達が関連することが示唆されています。

 
 
 

参考資料

『仮名読みの獲得過程に対する音韻操作能力の関与』(日本音声言語医学会)2024年1月26日閲覧

『健常児における音韻意識の発達』(日本コミュニケーション障害学会)2024年1月27日閲覧

『幼児における音声産出能力の発達と音韻意識の関係』(日本コミュニケーション障害学会)2024年1月20日検索

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話を要約できるのは何歳から?|子供の言葉の発達 https://sengakuhisai.com/youyaku-nansai/ Fri, 15 Mar 2024 20:00:55 +0000 https://sengakuhisai.com/?p=22217 Copyright © 2024 Senwisdoms All Rights Reserved.

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要約できるのはいつから?

 子供が話を要約できるのは何歳くらいからなのでしょうか。

 ここで言う「要約」とは難しい文章をまとめるような学習的なものではなく、「相手が知らないことは丁寧に話し、相手がすでに知っていることは端折って話す」という会話およびコミュニケーションの基礎のことです。

 個人差はありますが、会話における要約は6歳頃から見られます。

 
 
 

解説

要約とは

 会話やコミュニケーションにおいて、話を要約する力は重要です。

 「要約」とはつまり相手の知っていることと知らないこと(あるいは知りたいことやそうでないこと)を把握し、それに合わせて伝える内容を調整できることです。

 子供は言葉の発達において最初は要約する力が不足しています。
 しかし言葉が増え、十分な表現が可能になり、情報の取捨選択ができるようになり、発言内容を要約できるようになっていきます。

 話を要約できる力の背景には、情報をまとめる力だけでなく、聞き手がどんな情報を必要としているか読み取れる力も関わります。

質問に対して答える力の発達

 幼児期の言葉の発達を見る検査、とりわけ口頭での質問に対して口頭で答える力を見る言語検査に「質問―応答関係検査」があります。

 質問応答関係検査は、幼児期の会話能力を評価する検査の1つと言えます。

 これによると、要約の力は5~6歳頃に身についてくると考えられています。

 この時期には相手が知っていることと知らないことを推し量り、それに合わせて自分の話す内容を変える「メタ的」な力が獲得されていると考えることができるでしょう。

 このため5~6歳頃の会話は「メタコミュニケーションの段階」とされています。

 
 
 

幼児期の会話の特徴一覧

 
 
 

参考資料

『質問―応答関係検査1―検査の作成とノーマルデータ―』(日本音声言語医学会)2023年11月13日閲覧

『質問―応答関係検査2―質的分析と会話能力の段階設定―』(日本音声言語医学会)2023年11月13日閲覧

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クリエイティブな仕事と性格のコツ|創造力に関する心理学 https://sengakuhisai.com/souzouryoku-kotu/ Thu, 14 Mar 2024 20:00:27 +0000 https://sengakuhisai.com/?p=21616 Copyright © 2024 Senwisdoms All Rights Reserved.

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クリエイティブな仕事と性格

 クリエイティブな活動には性格因子における「開放性」が関連すると考えられます。

 また、「創造力が豊か」「クリエイティブな活動ができる」ことをより掘り下げていくと、「想像力を飛躍させる力」がポイントの1つと考えられます。

 
 
 

解説

開放性とは?

 性格分析において比較的有名な手法に「ビッグファイブ」という理論があります。

 ビッグファイブは人の性格を5つの要素で考えます。
 その5つとは以下のようなものになります。

  • N:神経質傾向(Neuroticism)
  • E:外向性(Extraversion)
  • O:開放性(Openness to Experience)
  • C:誠実性(Conscientiousness)
  • A:調和性(Agreeableness)

 開放性はこれら5因子の中でも比較的定義が難しい因子と言わています。

 新たな経験や刺激を求める「外向性」とも異なりますが、知的な経験を求めることは開放性も関連します。
 開放性は知的な活動に関わりますが、「開放性=知能」ではありません。

 研究では、開放性のスコアは文化的・芸術的活動の関りを予測することがわかっています。

 このように開放性は、アイディアや知的好奇心、創造性といったクリエイティブな知性に関連すると考えられます。

 
 

開放性とクリエイティビティ

 開放性のスコアが高い人の傾向として、「不思議な経験(異常体験)」「意味の連想の広がり」「因習にとらわれない行為」「超自然的な信念」といったものがあります。

 これらは想像力を飛躍させる力とも言えるでしょう。

 創造的な活動にはこのように想像力を飛躍させ様々な角度から物事を考えることができる柔軟性が必要です。

 ちなみに、こういった開放性の気質は高ければ高いほどいいかと言えばそうとも言いきれません。

 開放性の高さは精神病との関連も述べられており、どのような性格も極端すぎるのは考えものと言えるでしょう。

 
 
 

参考資料

ダニエル・ネトル(Daniel Nettle)(著)、竹内 和世(翻訳)『パーソナリティを科学する―特性5因子であなたがわかる』白揚社、2009年
 

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