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【小児SST】「待てる」ことの大切さ

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発達障害の子供達にとってソーシャルスキルトレーニング(SST)は大切です。

ソーシャルスキルにもいろいろありますが、その中の一つに「待つ」ことがあります。
 
 
 
【待てますか?】
先生が説明しているときにすぐに口を出す。
あるいはすぐに席を立ってしまう。

友達と遊んでいるときに、
自分の番以外のときにも手を出してしまう。

気になるものにすぐ手が出る。
すぐ見に行ってしまう。

集団生活や対人関係を円滑にするためには、
子供のも大人も待てることが大切です。

対人関係の意識が薄かったり、
衝動性が強かったりすると
この「待つ」という行為が難しい場合が出てきます。
 
 
 
【待つという行為】
待つという行為は積極的に何かをすることではありません。

「あいさつをする」など「何かをする」ソーシャルスキルに対し、
「待つ」は「何かをしない」ソーシャルスキルです。

「待つ」という行為は
待つことで何を得られるのかという未来への予測ができて成り立ちます。

 
 
 
【待つために必要なこと】
待てるようになるには、
未来を見通す力
今は待つときなんだという自覚が必要です。
 
 
 
【未来を見通す力】
いま黙って説明を聞くことで楽しい活動ができる
いま順番を待つことでゲームが成り立ち楽しいことができる

待つためには、待つことの必要性を理解するためには
未来を見通す力が重要です。

衝動的にではなく、先のことを考えて今の自分の行動を決める力。

一般には「自制心」と言われたりもしますね。
自制心をつけることは子供にとって大切な課題です。

自制心は正常発達の場合は未就学時代の後半、つまり年中・年長さんくらいから見られてきます。

勉強も大切ですが、自制心の教育はもっと大切です。
 
 
 
【今は待つときなんだという自覚】
発達障害などにより人とのコミュニケーションに課題がある場合、いまの状況が待つべき状況かわかっていないことがあります。

「今から説明をするので静かに聞きましょう」
「今は○○君の番。次は○○ちゃんの番」

一旦前置きすることで上手に待てる場合もあります。

もちろんそれだけで全てが解決するわけではありませんが、
前提として待つことの自覚を促すことは大切です。

 
 
 
【待てるようになるために】
待てるようになるためには、待つことで上手くいったという成功体験を積むこと。
つまり自制心の成功体験を積むことが大切です。

お母さんが戸棚からおやつを取ってくる間、椅子に座っていてもらう。

5分待てたら好きなテレビが見れる。

はじめは小さなことでかまいません。
ハードルがはじめから高いと上手くいきません。

まずはできることから。
そしてできたあとに「ちゃんと待てたね」「待てたぶんおやつがおいしいね」など褒めてあげることです。

できたらきちんと褒めること。

褒め方は、「○○したから○○ができたね。よかったね」といった因果関係の理解を促せるようにすることです。
つまり結果ではなく過程とセットで褒めることです。

 
 
 
【待てるように促す】
先述した通り、
「今は話を聞く時間」
「今は静かに座る時間」
など待つべき状況を説明することは大切です。

発達障害などにより対人関係に課題がある場合、
一般的に言わなくてもわかることを
言語化して説明することは大切です。

言語化が苦手な子には、
子供が待っている絵などを見せて視覚化して説明するのも有効かもしれません。
 
 
 
【待てるように環境調整する】
本人のトレーニングも大切ですが、
環境設定も同じくらい大切です。

例えば待つ時間の目安をしっかり明示しましょう。

タイマーや砂時計などで自分があとどれくらい待てばよいのかの理解を促します。

時間で測れない物事は、時間割やToDoリストで順序を示しましょう。

待てない子達は、静かで刺激が少ない場所でも待てないのか。
あるいはそういう状況では待てて、喧騒な場所で待てないだけなのか。
お子さんの評価も大切になってくるでしょう。

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