摂食嚥下訓練で昼休みが取れない問題
ST(言語聴覚士)において「摂食嚥下訓練の時間が押して昼休みが減る・取れない」というのはよくある悩みではないでしょうか。
摂食嚥下訓練を行う場合、患者さんの食事が終わるまでSTが患者さんに付き添わないといけない空気になることは少なくありません。
患者さんに早く食べるよう促すわけにもいきませんから、場合によってはSTの昼休みの時間に食い込んでしまうことがあります。
解説
昼休みに食い込んでしまう摂食嚥下訓練
STの残念な実情として「摂食嚥下訓練」と「食事介助」がセットになってしまうことは多いです。
摂食嚥下訓練として必要な手技を行い、あとの食事介助は介護士さんに任せる。そういった流れが確立している病院・職場は比較的恵まれているほうだと思います。
人手不足の職場やSTの地位が高くない職場であれば、「STが食事に入る=その患者さんの食事介助も終わらせる」という空気になっていることが多いでしょう。
このためSTの昼休みは患者さんの摂食嚥下訓練が終わってからになることが多く、STの休憩に入る時間が患者さんの食事の終わり時間に左右されることになります。
STが昼休みを取れない理由
患者さんの食事が長引いてしまうのは仕方がないことです。
STが摂食嚥下訓練によって昼休みが取れない問題の背景には、PT(理学療法士)・OT(作業療法士)といった他職種の理解のなさも関係しています。
つまり、例えば摂食嚥下訓練の苦労がわからないPTがリハ部の上司だったりすると、STの昼休みについてのケアが不十分になってしまいます。
摂食嚥下訓練に入るSTは昼休みをずらしてあげたり、時間になったら介護士に替わってもらえるよう管理職が交渉したりといった工夫がおざなりになります。
結果として、PTやOTにSTが無理に合わせる(あるいはずらして昼休みを取ることを許してもらえない)ため、STのみ昼休みが減るパターンが病院ではよくあります。
摂食嚥下訓練に際した昼休みの確保は、STの労働環境の課題と言えるでしょう。

