一番病は発達障害?
勝ち負けに過度にこだわる一番病だからといって、その子が発達障害というわけではありません。
しかしながら発達障害児のよくある傾向として挙がる「こだわりの強さ」や「切り替えの難しさ」などから、勝ち負けに執着してしまう子もいます。
一番病だから発達障害と決まるわけではありませんが、勝ち負けにこだわってしまう発達障害の子もいます。
勝ち負けに執着しすぎる一番病
勝つことにこだわりすぎるあまり、負けると収拾がつかないくらい泣いたり騒いでしまう子がいます。
あるいは勝ちたいあまりにルールを無視してしまったり、無理やり他の子に自分がしたくないことを強要してしまう子がいます。
こういった「一番になりたい子」を昔の漫画から一番病と言ったりします。
勝負に勝ちたい、一番になりたいと思うことは悪いことではありません。
しかし親としては、子供が勝ち負けにあまりにも執着すると心配なものです。
ましてや勝ち負けにこだわるあまり、他の子とトラブルになったりコミュニケーションがとれなかったら本末転倒でしょう。
「勝って嬉しい」「負けて悔しい」という気持ちは持ちながらも、「人は勝つこともあるし負けることもある」という俯瞰した考えを持てることが大切です。
一番病にならないために
「その勝敗は、俯瞰して見れば取るに足らないものの1つである」と思えることは大切です。
それが重要な勝負だと思えば思うほど、勝ちに対する執着は大きくなります。
多くの場合、子供は大人よりも物事に対する感情の揺れが大きいです。
大人にとってはちょっとしたお菓子やおもちゃであっても、子供にとっては飛び跳ねるほど嬉しい物であったりもします。
大人にとっては単なるゲームであっても、子供にとっては非常に意味のある勝敗であったりします。
子供達は経験を重ねていく中で、大人に近い心の揺れ動きを獲得していきます。
「これはそこまでくよくよすることじゃない」という感覚を身に着けていきます。
しかしそれには個人差があります。
こだわりや切り替えの難しさにより、そういった自分の心のコントロールが難しい子もいます。
そういった場合は子供の気持ちを受け入れながら、ゆっくり振り返り話す機会が必要です。時にはしっかり教えることも必要です。
「勝ちたかったんだね」と受け入れ、
「またゲームをする機会はあるんだよ。誰でも負けてしまうことだってあるよ」と話し合い、
「負けたからといって騒いでしまったら、一緒にゲームをしていた子達は嫌なの気持ちになるかもしれないよ。そうなったらもうゲームはできなくなっちゃう。」と言うことはしっかり伝え、
「心が落ち着かないなら少し別の場所でゆっくりしてもいいかもね。まずは気持ちを切り替える方法を考えよう」と実際の処世術も具体的に一緒に考えてあげます。