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二語文が出ないときはどうしたらいいか?
二語文が出ないときは
- 動詞のレパートリーを増やす
- 言える単語を5~50語くらいまで増やす
- 相互的なコミュニケーションを促す
などの働きかけが有意義ではないかと考えられます。
解説
動詞のレパートリーを増やす
二語文の表現を促すには、名詞だけでなく動詞のレパートリーも重要です。
二語文とは、「まんま たべる」など文字通り2つの言葉から成る文章です。
「あかい くるま」なども二語文と言えますが、実生活の中ではやはり「まんま たべる」「こうえん いく」などといった要求を伴う表現のほうが使う場面が多いでしょう。
このように考えると、まずは単語でもいいので「たべる」「いく」「のむ」など生活に根付いた動詞を使える(言える)ようになることが大切です。
動詞を意識して子供に語り掛け、子供が言えたときは「そうだね。たべようね」など温かく肯定・丁寧な反応をしてあげます。
言える単語を5~50語くらいまで増やす
あくまで目安ではありますが、子供は話せる言葉(表出語彙)が50語を超えたあたり語彙が爆発的に増加する傾向にあります。
これを専門的には「ボキャブラリースパート」とも言います。
ボキャブラリースパートは1歳半頃から始まると考えられており、二語文を話し始める直前ないし直後に該当します。
このことから、単語のレパートリーをある程度充実させることは、二語文を促す上での土台になると予想できます。
相互的なコミュニケーションを促す
言葉を話すには他者への興味をはじめとしたコミュニケーション意欲とコミュニケーション能力の発達が必要です。
他者との相互的なやりとりの中で、言葉の力はより深まっていきます。
このため指差しができるかや視線が合うかなど非言語的なコミュニケーションの発達も重要な要素となります。
補足記事
二語文を話すのは何歳から?
ボキャブラリースパートとは?
参考資料
『遠城寺式乳幼児分析的発達検査法について』(認知神経科学会)2023年3月18日閲覧