二語文の復唱ができるのは何歳から?
2語文の復唱ができるのは3歳頃からと考えられます。
ここで言う2語文とは、「まんま たべる」「ママが いった」など2つの単語が組み合わさった文です。
つまり文節単位で考え、助詞を含む・含まない場合どちらも2語文と考えます。
復唱とは、言った言葉をそのまま真似して言ってもらうことです。
何度も同じ文を聞かせるのではなく、1回で聞いてもらい1回で言ってもらいます。
このような、1回のみの提示による2語文の音声模倣は、3歳頃から可能になってくると考えられます。
解説
2語文の復唱ができる時期
子供の発達を見る検査に、遠城寺式乳幼児分析的発達検査というものがあります。
子供の発達を簡易的ではありますが全体的に見ることができる、専門機関でもよく使われている検査です。
これによると、2語文を3種類ほど提示し2種類ほど可能なのは2歳9か月から3歳0か月頃と考えられています。
また、幼児期を対象にした言語検査であるLCスケール、言葉に限らず子供の全体的な発達にアプローチする認知・言語促進プログラム(NCプログラム)においても類似した所見が見られます。
いずれも2語文の復唱は2歳頃から芽生え、3歳台には可能になっていくことが読み取れます。
復唱課題のポイント
子供が復唱をうまくできなかった場合、その内容を精査することは大切です。
例えば「車に乗ります」という復唱ができなくても、「大きい車」といった2語文は復唱が可能であるかもしれません。
この場合「名詞+動詞」といった文の形が難しいと考えられます。
また「車乗ります」など助詞が脱落するケースもあるでしょう。
これは助詞にまだ意識が向いていない可能性もありますし、音韻意識の未熟さも考えられます。
このように、復唱課題を通して子供がどのような2語文に慣れていてどのような2語文に不慣れなのかを見ることができるでしょう。
復唱能力の発達
参考資料
『遠城寺式乳幼児分析的発達検査法について』(認知神経科学会)2023年3月18日閲覧