言葉の対象年齢考察

2語文の復唱は何歳から?|子供の言葉の発達

公開日:2024年10月19日


 
 

二語文の復唱ができるのは何歳から?

 2語文の復唱ができるのは3歳頃からと考えられます。

 ここで言う2語文とは、「まんま たべる」「ママが いった」など2つの単語が組み合わさった文です。
 つまり文節単位で考え、助詞を含む・含まない場合どちらも2語文と考えます。

 復唱とは、言った言葉をそのまま真似して言ってもらうことです。
 何度も同じ文を聞かせるのではなく、1回で聞いてもらい1回で言ってもらいます。

 このような、1回のみの提示による2語文の音声模倣は、3歳頃から可能になってくると考えられます。

 
 
 

解説

2語文の復唱ができる時期

 子供の発達を見る検査に、遠城寺式乳幼児分析的発達検査というものがあります。
 子供の発達を簡易的ではありますが全体的に見ることができる、専門機関でもよく使われている検査です。

 これによると、2語文を3種類ほど提示し2種類ほど可能なのは2歳9か月から3歳0か月頃と考えられています。

 また、幼児期を対象にした言語検査であるLCスケール、言葉に限らず子供の全体的な発達にアプローチする認知・言語促進プログラム(NCプログラム)においても類似した所見が見られます。
 いずれも2語文の復唱は2歳頃から芽生え、3歳台には可能になっていくことが読み取れます。

 
 

復唱課題のポイント

 子供が復唱をうまくできなかった場合、その内容を精査することは大切です。

 例えば「車に乗ります」という復唱ができなくても、「大きい車」といった2語文は復唱が可能であるかもしれません。
 この場合「名詞+動詞」といった文の形が難しいと考えられます。

 また「車乗ります」など助詞が脱落するケースもあるでしょう。
 これは助詞にまだ意識が向いていない可能性もありますし、音韻意識の未熟さも考えられます。

 このように、復唱課題を通して子供がどのような2語文に慣れていてどのような2語文に不慣れなのかを見ることができるでしょう。

 
 
 

復唱能力の発達

 
 
 

参考資料

『遠城寺式乳幼児分析的発達検査法について』(認知神経科学会)2023年3月18日閲覧

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