思春期のADHDの特徴
思春期という時期ゆえに、中学生・高校生になるとADHDによる多動的・衝動的言動が意図的な反抗と誤解を受ける場合があります。
また日常生活では不注意によるミスが生活に大きな影響を与える可能性があります。
例えば信号を見忘れるといった事故、保険証など重要な私物を失くすなどです。
解説
不注意の側面
- 信号を見忘れるといった不注意な失敗
- テストでのケアレスミス
- 大切な物(IDカード、パスポート、保険証など)を忘れる・失くす
- 人との大切な約束を忘れる
- 会話や話し合い中に上の空のように見える
- 作業に集中できず脱線することが多い
- 時間管理の苦手さ
- 試験前の準備、長期休みの課題など比較的重要な課題を後回しにしてしまう
上記のように学業面ではケアレスミスや学習計画を立てることへの苦手さがあるかもしれません。
一方で日常生活では紛失すると本当に困る物(保険証など)を失くす場合もあり、こういったうっかりミスへの対応を考える必要があるでしょう。
多動性の側面
- もじもじ・そわそわとした動き
- じっとしていることが必要な場を避ける
- 必要以上に席を立つ
集団場面では動きの多い「目が離せない子」という印象を持たれがちです。
幼児期や小学生のような落ち着きのない「離席」は減るものの、必要以上に席を立つ行為はあるかもしれません。
このため、周囲から反抗的と誤解されてしまう可能性もあります。
衝動性の側面
- 軽はずみな行動
- ルールの逸脱
- 相手の話を最後まで聞けず途中で発言する
- 相手の一言でいきなり感情的になる(いわゆる「キレる」)
思春期の衝動的行動は「ADHDの特性」として理解されるよりも、「反抗的な子供」と誤解される可能性もあります。
思春期のADHDへの対応方法
参考資料
『注意欠如・多動症 (ADHD) 特性の理解』(一般社団法人 日本心身医学会)2022年11月19日閲覧
『ADHD(注意欠如・多動症)の診断と治療』(厚生労働省「e-ヘルスネット)2022年11月19日閲覧