相手の立場がわかるのは何歳から?
子供が相手の立場に立って考えることができるのは、おおむね4歳前後と考えられます。
この時期になると「自分がどうか」ではなく、「相手がどう思うか」を感覚的に徐々にわかりはじめます。
もちろん子供の発達には個人差がありますから、多少の時期のずれはあるでしょう。
こういった相手の立場を考える能力の理論の1つとして「心の理論」があります。
以下、心の理論を踏まえながら「相手の立場に立つこと」を取り上げてきます。
解説
心の理論とは?
心の理論とは、相手の立場になって考えることができる能力のことです。
心の理論において、「誤信念の理解」が相手の立場になって考えることで重要な意味を持ちます。
誤信念の理解とは相手の誤った信念を理解する力、つまり人は正しいときもあれば間違うときもあるということを理解できる力のことです。
例えばある人がひどく落ち込んでそっけない態度を取ったとき、多くの人は「大変なことがあったんだから仕方がない」とその人の一時的なそっけなさを許してあげることができます。
そっけない対応は一般的に好ましくない対応ですが、相手立場を汲み取ることでそのそっけなさに受容と理解を示すことができます。
人とのコミュニケーションの上で、誤信念の理解は大切な能力です。
誤信念の理解の獲得
「心の理論」、つまり誤信念の理解を見る課題として「サリーとアンの課題」などが有名です
個人差はありますが、サリーとアンの課題はおおむね4歳頃から正答できると考えられています。
サリーとアンの課題の詳細は後述するとして、この課題では相手の立場に立った上での解答が求められます。
子供はおおむね4歳頃になると自分が知っていることではなく相手がその状況だとどのように判断するかという視点を持てるようになっていきます。
心の理論に関する問題としては「サリーとアンの課題」の他に、「スマーティ課題」なども有名です。
心の理論の解説
サリーとアンの課題とは?