子供と見る、あるいは子供に見せることを想定した検閲的レビューです。
適宜ネタバレも含みますのでご了承ください。
【目次】 [close]
あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。は子供に見せても大丈夫か?
アニメ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」は、子供が見ても差し支えない作品であると思います。
幼い子供同士の人間関係と、それを俯瞰して見ることができるようになった高校生を描く本作は、10代後半以降がメインの視聴者層ではあると思います。
若干性的な表現が含まれるため、子供と見る場合は大人が「知らないふり」をする必要がありますが、全体としては健全で幅広い世代が見ることができる作品です。
表現や描写の解説
性的な表現
- 「アナル」という単語が頻繁に使われます。
- 援助交際を思わせるような描写があります(実際は誤解であることがわかります)。
- 好きな異性の服装を真似るフェティシズムに近い行動が見られます。
登場人物の一人である安城鳴子(あんじょうなるこ)はその名前から小学生の頃「あなる」というあだ名で呼ばれています。
本人も含め当時はその意味が分からず悪気もないわけですが、高校生になってそのあだ名の不適切さに顔を赤らめます。
幼い頃の悪気のない発言が、大人目線で見ると気まずい言葉であることはよくあります。
そういった描写を取り入れている「あの花」はおもしろい作品ですが、親子で見る際はいくぶん気まずい描写でもあります。
また登場人物が思いを寄せる異性の服に似ていたワンピースに非常に固執するシーンがあります。
これもやや気まずいシーンではあります。
ただし「あの花」は露骨な性的シーンはないので、上記のような描写を流せれば、子供が見ることもできるかと思います。
暴力的な表現
あの花に暴力的なシーンはほぼありません。
登場人物達がけんかをしてつかみ合うシーンがありますが、そこまで過激なシーンではありません。
登場人物である「めんま」は川への転落事故で命を落としますが、その描写も靴が川に浮いているという婉曲な描写をとります。そのため刺激が強い残酷なシーンはありません。
反社会的な表現
あの花は特に反社会的な言動やそれを肯定するような描写はありません。
言語・思想関連の表現
過激な思想や表現も特にありません。
非常に万人向けの穏やかな作品であることがうかがえます。