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発達障害児支援の種類
発達障害児の療育における手技は以下のようなものがあります。
- 行動主義的アプローチ
- 認知・言語的アプローチ
- 語用論的アプローチ
- 拡大・代替コミュニケーション(AAC)
これらは単独で完結するというよりは、状況に応じて使い分けたり併用したりすることが必要です。
解説
行動主義的アプローチ
応用行動分析(ABA)を活かした接し方の工夫、指導の工夫と言えます。
行動主義的アプローチ、あるいは行動療法とも言えわれます。
モデリング法などは行動主義的アプローチの具体的な方法の1つです。
問題行動への対応や学習習慣の形成など、子供との関わり方において役立つ知識の1つかと思います。
認知・言語的アプローチ
子供の発達評価に基づき、それぞれの発達領域を高める働きかけを行っていきます。
難易度別に設定された課題を準備し、それを行っていくというアプローチとしてはわかりやすいものの1つかと思います。
NCプログラムなどが該当します。
その子に合わせた課題を行うためには、指導者側にどれだけ課題の引き出しがあるかが重要です。
語用論的アプローチ
語用論(言葉の意図)の理解に着目したアプローチです。
先ほどの認知・言語的アプローチがどちらかというと語彙や文法に直接働きかけるアプローチであることに対し、語用論的アプローチはコミュニケーションとしての言葉を促すことで、結果として語彙や文法理解を促すという立場をとります。
インリアルアプローチなどが該当します。
行動主義的アプローチと同様に、語用論的アプローチも子供と関わる上での基本的な考え方です。
「語用論的アプローチ」という言葉自体は知らなくても、子供との関わり方を工夫していった結果、語用論的アプローチになっている指導者は多いでしょう。
拡大・代替コミュニケーション(AAC)
絵カードや文字盤、シンボルやITテクノロジーなど、道具や方法によってコミュニケーションを補おうとする考え方です。
VOCAやトーキングエイドなどが該当します。
ツールや工夫によって既存の能力を拡大・代替しようとするアプローチは、その価値観も含めて重要な視点の1つかと思います。
補足記事