聴力検査

聴性行動反応検査(BOA)とは?|聴力検査の種類と特徴

公開日:2021年8月17日


 
 

聴性行動反応検査(BOA)とは?

 聴性行動反応検査(BOA)とは、音の鳴るおもちゃやスピーカーから音を出し、子供の反応を評価する聴力検査です。

 「Behavioral Observation Audiometry」の頭文字を取り「BOA」とも言われます。
 読み方は「ビーオーエー」とそのままアルファベットを読みます。

 
 
 

解説

BOAの方法や内容

 聴性行動反応検査(BOA)は子供に音を聞いてもらいその反応を見る観察評価による検査です。
 音を出す道具や太鼓や鈴といったおもちゃ、スピーカーなどがあります。

 当然ながら、検査者は音を出している動作を子供に悟られないようにする必要があります。
 例えば太鼓を叩いている様子を子供が見てしまえば、音が聞こえていなくても何かしらの反応をしてしまうかもしれません。

 このためBOAにおいて音を鳴らす際は子供の背後に立つなど配慮が必要です。

 
 

対象年齢

 一般的な聴力検査は音が鳴ったらボタンを押す純音聴力検査が有名です。
 しかしこのような音が鳴ったら特定の行動をしてもらう検査は幼い子には実施が難しいことがあります。

 BOAは音に対する子供の素の反応を観察するため、乳幼児期の実施が可能です。

 一般的にはBOAは0歳頃の実施が多く、1歳以降の子に対しては他の検査を行うことが多いようです。

 
 

BOAの意義や実施の注意点

 音を鳴らして子供の反応を見るという、内容自体は非常にシンプルな検査です。

 シンプルであるがゆえに、BOAは検査者の力量や知識が必要な検査とも言えます。

 先述のように、検査者が音を出す素振りを子供に悟られないことは大切です。
 また子供が平常通りの反応をできるよう、子供の緊張を解き打ち解け合う関係作りも大切でしょう。

 また、BOAの結果を解釈するために聴性行動の知識も必要になります。

 突然の音にビクッとするMoro反射や、眼瞼がギュッ閉じる眼瞼反射、眠っているときに突然大きな音がすると眼瞼が開く覚醒反射などをポイントに子供の反応を観察します。

 
 
 

参考資料

『乳幼児聴力検査の適応年齢に関する-考察』(日本小児耳鼻咽喉科学会)2021年7月25日検索

『小児聴力検査に要する時間に対する年齢および発達の影響』(一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会)2021年7月25日検索

『小児聴力検査』(宮崎県身体障害者相談センター)2021年7月25日検索

『乳幼児聴力検査』(滋賀県立小児保健医療センター)2021年7月25日検索

『新生児の聴力検査』(日本産婦人科医会)2021年7月27日検索

『新生児聴覚スクリーニング検査について』(日本産婦人科医会)2021年7月27日検索

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