睡眠を妨げないカフェイン摂取の目安
夜の睡眠に悪影響を与えないためには、カフェインの摂取を午前中あるいは午後2時までにすると有意義でしょう。
コーヒーなどに含まれる「カフェイン」は身体の覚醒作用があり、上手く使えば身体のリズムを整えるはたらきがあります。
一方で過剰な摂取や不適切な時間での摂取は健康に悪影響を与えます。
睡眠は時間の長さだけでなく質も大切です。
夜にカフェインを摂ると眠りが浅くなり睡眠の質を落としてしまいます。
解説
カフェインの半減期
質の良い睡眠をとるための書籍「SLEEP」の著者ショーン・スティーブンソン氏によると、
個人の体質により差はありますが、カフェインの半減期は5~8時間と言われています。
半減期とは?
半減期とは、その成分の量が摂取時の半分の量になる時間です。
カフェインであれば、8時間ほど経つと体内のカフェインの量はコーヒーを飲んだときのおよそ半分になっていることを意味します。
例えば医薬品において効果的な服用間隔は、半減期を目安に設定するのが一般的です。
半減期が8時間の薬であれば、半減期を過ぎてしまわないように飲むので1日3回となります。
このように、半減期を過ぎるか否かは体内におけるその成分が効果的に作用しているか否かの目安になります。
カフェインを摂っていい時間
以上のように、カフェインは寝る8時間前までに断っておくことが無難です。
カフェインを代謝する時間は個人差がありますし、就寝時間の人によって違いますが、カフェイン摂取はおおむね午前中ないし2時前後までが目安となるでしょう。
カフェインを休む期間を設ける
カフェインは毎日摂るのではなく、休止期間を設けることも大切です。
毎日コーヒーを飲んでいる人にとっては難しいかもしれませんが、2日コーヒーを飲んだら3日飲まない日を設けるなど工夫をすると、体がカフェインに慣れきってしまわず新鮮な効果を得ることができるでしょう。
参考資料
『カフェインの過剰摂取について』(農林水産省)2021年9月8日検索
『薬によって1日1回、2回、3回服用とあるのはなぜ?』(日本臨床薬理学会)2021年9月8日検索
『食品中のカフェイン』(食品安全委員会)2021年9月8日検索