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吃音の原因は?
吃音が発症する原因としては、遺伝が7割であり環境が3割ほどと考えられます。
遺伝とはつまり本人の元々の体質であり、環境とはストレスなどの外部要因が考えられます。
解説
吃音の原因の研究
双子を対象にした調査・研究は遺伝と環境の影響を調べやすい手法の1つです。
吃音でも双子を対象にした研究が行われており、これによると吃音の発症に関する遺伝と環境の割合は冒頭に述べた通り7:3の割合が考えられます。
吃音の発症の実態
吃音は生まれてすぐに発症するわけではなく、言葉が増え始める時期に比較的見られます。
吃音は2~4歳児のおよそ5%が発症します。
そのうち4割の子は急に発症します。
このため「ある日急に子供がどもりだした」という経験をする親も少なくありません。
ちなみに吃音を発症した人のうち74%の人は4年ほどの自然回復する傾向があります。
これらから、吃音を発症しそれが慢性的に続く人の割合は人口の1%強くらいであることがわかります。
吃音の遺伝
親に吃音がある場合、生まれてくる子供に吃音が遺伝する確率は15%ほどと考えられています。
吃音は育て方が原因ではない
「吃音には遺伝的な原因があり、育て方が悪いから発症したわけではない」という考え方が現在の主流となっています。
前述のように吃音には多分に遺伝的要因が含まれるので、育て方や練習で吃音が完治するわけではありません。
このため「吃音があるのは育て方が悪かったからだ」という親を責める論調は好ましくないでしょう。
吃音の環境への配慮
かといって、吃音者に対して環境が何も影響しないかと言えば語弊があります。
例えば吃音者の吃音を過度にからかったり非難する環境は、本人にとってストレスとなるでしょう。
過度なストレスは吃音を悪化させたり、二次障害を引き起こすきっかけとなる可能性があります。
吃音を受け入れる周囲の理解は大切です。
補足記事