CCC理論とは?
CCC理論とは、実行機能の発達が取り組める課題の複雑さに影響するという考え方です。
そしてこれは心の理論にも影響するという考え方です。
CCC理論は「The cognitive complexity and control theory」の頭文字を取っています。
直訳すると「認知の複雑さと制御の理論」と言えるでしょう。
解説
実行機能とは?
実行機能とは、その人がその目標を達成するための、思考や行動を制御する認知システムを指します。
実行機能は上記のように定義が幅広いですが、具体的には以下のような機能が挙げられます。
- 優勢反応の抑制
- 認知セットの柔軟な切り替え
- ワーキングメモリに保持された情報の更新
心の理論とは?
CCC理論と心の理論
「人の心をより複雑に推察するには、より複雑な認知能力が必要である」というのは、言われてみれば当たり前のように感じます。
しかしながら、「認知処理が優れているからと言って、人の気持ちがわかるとは限らない」というのもなんとなく共感できる一般論ではないでしょうか。
このあたりの認知能力とコミュニケーション能力の関連性を考えたのがCCC理論の興味深い点です。
人の心を推察する力を向上させたい場合に、実行機能を高めることは有意義なのか。
実行機能を向上させることで心の理論の力も向上する研究事例も見られます。
実行機能と心の理論は関連している考えられます。
補足記事
参考資料
『心の理論の生涯発達における実行機能の役割』(心理学評論刊行会)2021年11月6日検索
『幼児版ストループ課題の作成』(公益社団法人 日本心理学会)2021年11月6日検索
『幼児における「心の理論」と実行機能の関連性 : ワーキングメモリと葛藤抑制を中心に』(一般社団法人 日本発達心理学会)2021年11月6日検索
『実行機能の初期発達,脳内機構およびその支援』(心理学評論刊行会)2021年11月6日検索