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人権や価値観、文化に関しての5~8歳の性教育
性教育においては性の知識だけでなく、自分や他者の身体や心を大切にする価値観が土台として必要です。
それは人権の尊重であり文化の尊重でもあります。
5~8歳児の性教育においては、人権という概念に触れながら「価値観を持つことは個人の決定に影響を及ぼすこと」を学んでいきます。
人にはそれぞれの価値観があり文化があること。それらに基づいて人は物事を決定していること。
自分の価値観も他者の価値観も尊重できる姿勢を養います。
性教育のエビデンス(科学的根拠)
国際的な流れとして、性教育は性行為に関する知識だけでなく、ジェンダー平等や性の多様性といった人権尊重を基盤にしたものが主流となりつつあります。
このような性教育を「包括的性教育」と言い、このガイドラインとしてユネスコによる「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」があります。
包括的性教育において5~8歳は性教育の最初の段階になります。
上記を参考に、5~8歳児を対象にした人権尊重に関わる性教育について考えます。
学習の要点
価値観について
- 平等、尊重、受容、寛容など価値観に関わる大切な事柄を確認する
- 価値観が人生の選択や決定に影響を与えることを知る
- 人によって異なった価値観を持ちうることを知る
人権について
- 人権という概念や意味について知る・学ぶ
- 人権は誰にでもある、それらは尊重されるものであることを知る
自分の感情や身体のことを知ること
- 自分の感情や身体のことについて知ることができる情報源を学ぶ(家族、コミュニティ、ソーシャルメディアも含めたメディアなど)
- 自身が得た価値観は、自分の感情や身体の理解に影響を及ぼすことを知る
- 自分の感情や身体のことを学ぶにあたり、信頼できる大人やそうでない大人の存在を考える
- 自分の感情や身体のことについて、疑問をどのように周囲にたずねるかその術を知る
包括的性教育について
参考資料
『国際セクシュアリティ教育ガイダンス』(UNESCO)2021年5月2日検索
『HIV/AIDSについて(ファクトシート)』(厚生労働省検疫所)2021年12月18日検索
『PrEPって?』(国立国際医療研究センター SH外来)2021年12月18日検索
『抗HIV薬の曝露後予防内服(PEP)』(国立研究開発法人国立国際医療研究センター エイズ治療・研究開発センター)2021年12月18日検索