5~8歳の性教育

【性教育 5,6,7,8歳】妊娠や性感染症(HIVなど)に関するリスク指導

公開日:2021年12月27日


 
 

妊娠や性感染症に関する5~8歳の性教育

 5~8歳児を対象にした性教育では、妊娠の具体的手順はまだ触れませんが、生物学的な妊娠のメカニズムには触れていきます。

 また妊娠はある程度計画的に行うことができるがゆえの、リスク管理についても若干触れていきます。

 一方で、5~8歳時点の性教育ではまだ性感染症についてはあまり触れず、HIVなどに対する偏見を作らないよう道徳的な教育にとどまっています。

 
 
 

性教育のエビデンス(科学的根拠)

 国際的な流れとして、性教育は性行為に関する知識だけでなく、ジェンダー平等や性の多様性といった人権尊重を基盤にしたものが主流となりつつあります。

 このような性教育を「包括的性教育」と言い、このガイドラインとしてユネスコによる「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」があります。

 包括的性教育では5~8歳、9~12歳、12~15歳、15~18歳以上と年齢的には4段階に分けて性教育を行います。

 日本ではあまり学校の性教育で妊娠や性行為について具体的に触れることは少ないですが、包括的性教育ではそのあたりも年齢に応じて適切に指導をしていきます。

 5~8歳児に関しては、卵子と精子の働きなど生物学的な観点から妊娠を説明するのが特徴的です。
 ちなみにより具体的な性行為については次の段階である9~12歳で指導が入っていきます。

 
 
 

学習の要点

妊娠について

  • 妊娠は、卵子と精子が結合し、子宮に着床して始まることを知る
  • いつ妊娠するかはある程度計画可能であることを知る
  • 全ての人が妊娠するわけではないことを知る

 
 

病気と健康について

  • 「健康」と「病気」の概念を学ぶ
  • 人間には自分達を病気から守る免疫システムがあることを知る
  • 自分達の健康を守るためにできることを挙げる
  • 人は病気にかかっていても、健康に見えたり健康だと感じていたりすることを知る
  • 健康状態に関わらず、人には他者との関りやサポートが必要であることを再確認する

 
 

性病やHIVについて

  • 適切なケア、治療、サポートを受けていれば、HIVと共に生きる人は、十分に豊かな人生を送ることができるし、望めば自分の子どもをもつことも可能であることを知る

 
 
 

包括的性教育について

 
 
 

参考資料

『国際セクシュアリティ教育ガイダンス』(UNESCO)2021年5月2日検索

『HIV/AIDSについて(ファクトシート)』(厚生労働省検疫所)2021年12月18日検索

『PrEPって?』(国立国際医療研究センター SH外来)2021年12月18日検索

『抗HIV薬の曝露後予防内服(PEP)』(国立研究開発法人国立国際医療研究センター エイズ治療・研究開発センター)2021年12月18日検索

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