吃音の手技・アプローチ

聴覚補助機械(DAF・FAF)とは?|吃音に対する補助装置

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聴覚補助機械(DAF・FAF)とは?

 聴覚補助機械とは、文字通り吃音の症状を軽減させる可能性がある機器のことです。

 大きくはDAF(遅延聴覚フィードバック)FAF(周波数変換フィードバック)の2種類があります。

 価格は数十万円と高額です。
 DAFとFAFの両方を併用する場合は50万円ほどになります。

 いずれも加工された自分の声を聞くことで、吃音の軽減を図ります。
 これは吃音が内的タイミングの障害であることに着目したアプローチと言えます。

 
 
 

機械の解説

DAF(遅延聴覚フィードバック)

 DAF(遅延聴覚フィードバック)は、自分の話した声が0.2秒ほど遅れて聞こえる機械です。

 健常な人がDAFを用いると人工的に吃音を発生させることができますが、吃音がある人が利用すると吃音が軽減する場合があります。

 冒頭で述べた通り、吃音は内的タイミングの障害と考えられています。
 つまり自分が発話するタイミングがうまくとれず、非流暢性につながっていると考えられます。

 DAFにより自分の声を遅れて聞く、つまり意図的にタイミングをずらすことで結果として吃音症状が軽減されている考えられます。

 
 

FAF(周波数変換フィードバック)

 FAF(周波数変換フィードバック)は、自分の話した声のピッチが少し上がって聞こえてくる機械です。

 ピッチとは音の高さのことです。
 (ちなみに「音程」とは音から音への距離・差のようなものであり、「ピッチ」はその音の高さのような意味合いです。)

FAFを使うと自分が発する音が通常より高く聞こえ、まるで誰かと一緒に声を合わせて出しているようになります。

 吃音は誰かと一緒に同じ言葉を言う場合は症状が出ません。
 FAFはこの原理を応用しています。

 
 
 

聴覚補助機械の効果と意義

 
 
 

補足記事

 
 
 

参考資料

『吃音』(ICD-10)2018年7月15日検索

『吃音症の遺伝学』(日本小児耳鼻咽喉科学会)2021年11月20日検索

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