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およそ8歳児が描く、人の絵
およそ8歳児が描ける絵ってどんな感じなのでしょう?
8歳になる年というのは小学校の2年生に相当する時期ですね。
絵にも個人差、上手い・下手があって当然でしょうが、平均的にはどの程度描けるといいのでしょう?
あくまで目安ですが、
およそ8歳前後のお子さんが描く人の絵はこんな感じです。
以下、もう少し詳しく。
子供の絵と発達
絵というものは練習量によってかなり上手・下手の差があります。
大人でも、プロの漫画家と普段絵を描かない人では雲泥の差でしょう。
このように、
大人になると年齢と絵の技術が無関係になります。
一方で、幼児期といった幼い頃だと状況がまた異なります。
幼い頃の場合は絵の描き方がその子の発達の目安として参考になる場合があります。
1歳前後で歩き始める赤ちゃんが多いように、人間の初期の発達は割と似通っているからです。
子供の発達を知る目安として、グッドイナフ人物画知能検査というものがあります。
これは子供が描いた絵からその子のおおよその精神年齢をみることができる比較的珍しい検査です。
この検査を参考にすると、
およそ8歳前後のお子さんは冒頭のような絵を書くことが予測されます。
以下、詳しく分析していきましょう。
8歳前後の子が描く絵のポイント
主要なパーツの描きだしとバランスへの着目
当たり前の話ですが、
7歳前後の絵を描く力の土台があって、8歳台の絵に行きつきます。
7歳前後くらいから、子供はただパーツを描くのではなく、そのバランスに着目しはじめます。
そして8歳以降はそのバランスにより磨きがかかってきます。
8歳前後だと、以下のような描写能力が見られはじめます。
顔の輪郭の描写
これまで丸あるいは楕円でしかなかった顔が、きちんとした輪郭になってきます。
具体的には、頭部や顎を意識した単純な図形でない輪郭になってきます。
腕や足の長さ
腕や足の長さのバランスがとれてきます。
胴体と比べて長すぎないし短すぎもしないということです。
例えば腕なら、胴よりは長いけれど膝に達するほどは長くない程度です。
脚と足の描き分け
脚と足を描き分けることができてきます。
足もバランスがポイントで、
踝の幅よりも、踵からつま先までの幅が長いこと。
おわりに
以上のようにあくまで一例を挙げてみました。
当然、その子によって絵を描く上での着眼点はそれぞれなので、これが唯一の正解ではありません。
例えば体を描かないけれど、顔はまゆ毛やまつ毛なども細かく描くお子さんもいるかもしれません。
あくまでお子さんがどこまで正確に対象を捉えることができるか、
そしてその対象を捉える力が年齢と共にどのように成長・変化しているかを広い視野で見てあげます。
そして、絵は「こう描きなさい」ではなく「こう描くともっと楽しいかも」とあくまで自由に、大人は提案程度にとどめる指導がいいでしょう。
お子さんが絵を楽しく描くことが一番なので。
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