失言課題

【失言課題】職場のお土産|空気を読む練習とソーシャルスキル

公開日:2022年7月31日


 
 

はじめに

「社会的失言検出課題」の例です。
正式な検査ではなく、数をこなして練習できるようあくまで例題です。

失言検出課題とは?
失言課題の設問意図の解説

といった内容をご理解の上で例題に目を通していただけると理解が深まると思います。

 
 

問題文

 ハルナは会社の経理を担当しているOLです。
 先日の有給休暇を活用して、旅行に行ってきました。
 旅行のお土産に、同じ部署の人達にお菓子を買ってきて、給湯室に置いておきました。
 「お土産ありがとう。旅行はどうだった?」同期のナツミが言いました。
 「楽しかったよ。仕事の調整手伝ってくれてありがとうね」ハルナは言いました。
 そこへ、同じく同期のアキが出社してきました。
 「ねぇねぇ、給湯室にすごく甘ったるそうなお菓子が置いてあるんだけど、誰が置いたんだろうね」アキは言いました。
 「あれはハルナが買ってきてくれたの。アキは相変わらず辛口ね」ナツミが言いました。

 
 
 

質問

①気まずいことや言うべきでなかったことを言った人はいますか?

「いる」場合、以下の設問にも解答します。

②気まずいことを言った人は誰ですか?

③なぜそれを言うべきではなかったのでしょう?

④なぜその人はそのように言ったと思いますか?

⑤その人は何を知っていて、何を知らなかったですか?

⑥相手はどのように感じましたか?

 
 
 
 
 
 

答え

①いる

②アキ

③「甘ったるい」という言葉はどちらかというと否定的なニュアンスがあり、お土産を買ってきたハルナの気遣いを否定するものだから。

④お菓子を「いじる」ことを通して、ハルナとナツミと雑談をするつもりだった。

⑤お土産を買ってきた人がハルナであるということ

⑥せっかく買ってきたお土産を否定され嫌な気持ち。あるいは、好みに合っていないお土産を買ってきてしまって申し訳ない気持ち。

 
 
 

解説

 状況にもよりますが、「甘ったるい」という言葉はどちらかというと否定的なニュアンスがあります。
 それでもアキがこの言葉を使ったのは、おそらくある種の毒舌だったのでしょう。

 毒舌やブラックジョークは程度やタイミングが適切であればおもしろいですが、一歩間違うと相手を傷つけるただの悪口になってしまいます。

 アキは「甘ったるい」という言葉を通してお土産を買ってきた「誰か」をいじるつもりだったのかもしれません。
 しかしお土産を買ってきたのが目の前のハルナであるという可能性を考慮せず発言してしまったので、ただの否定になってしまっています。

 このハルナとアキの気まずさを解消するため、ナツミはアキのことを「辛口」と表現し、場を収めようとしています。

 
 
 

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