GO/NO-GO課題とは?
GO/NO-GO課題とは、実行機能に関する評価方法の1つです。
点灯されるランプの色に応じてルールに基づきゴム球の握る・握らないを選択する課題です。
「GO/NO-GO課題」「Go/No Go課題」「go/ no-go課題」「ゴー/ノーゴー課題」など表記はいろいろありますがいずれも同じニュアンスの課題を指します。
解説
課題の内容
GO/NO-GO課題は以下の3段階の手順で構成されています。
1段階目は「赤いランプがついたらゴム球を握る」段階です(形成実験)。
2段階目は「赤いランプはゴム球を握り、黄色は握らない」という段階です(分化実験)。
3段階目は「赤いランプはゴム球を握らず、黄色は握る」といういわゆる逆の行動をしないといけない段階です(逆転分化実験)。
このようにGO/NO-GO課題はストループ課題にも通じるような「ついやってしまう行動」をどれだけ自身でコントロールできるかを見ます。
ランプは3~6秒間隔で、1回あたり0.5~1.5秒間提示します。
ランプの色はランダムとしそれぞれ10回ずつ提示されます。
結果の解釈
GO/NO-GO課題はゴム球を握る動作をGO課題、握らない動作をNO-GO課題と位置づけ、これらの誤り方によって大脳活動の型を分類します。
この分類とは不活発型・興奮型・抑制型・おっとり型・活発型の計5つになります。
信州大学などの調査では、幼児期の子供の割合としては
不活発型:24.6%
興奮型: 23.8%
抑制型: 7.7%
おっとり型:12.3%
活発型:31.5%
となっています。
また傾向として、GO/NO-GO課題における大脳活動の型の割合は年齢を重ねる中で不活発型は少なく、活発型が増えていきます。
GO/NO-GO課題の評価の型
参考資料
『幼児版ストループ課題の作成』(公益社団法人 日本心理学会)2021年11月6日検索
『実行機能の初期発達,脳内機構およびその支援』(心理学評論刊行会)2021年11月6日検索
『子どものGO/NO-GO課題と生活調査 : 日本の1998年と中国の1984年を比較して』(信州大学 他 国立国会図書館デジタルコレクション)2021年12月30日検索