散文

「ググレカス!」は「カス」なのか?

公開日:2016年12月18日

少し古いですが「ググレカス」という言葉がインターネットを中心に出てきました。

グーグル検索で調べることを「ググる」。
このことから「調べればすぐわかることを調べもしないで人に聞く人」を戒める意味で、「人に聞く前に自分で調べろ、カス」=「ググレカス」という言葉が生まれたようです。
 
 
 
【「ググってない」ことはそんなに悪いこと?】
そもそも、ググってないことってそんなに悪いことなのでしょうか?

程度の差こそあれ、人って調べればわかるけど調べてないことって多いのではないでしょうか?
それが「カス」なのかというと少し違う気がするんですよね。

例えば、スマホ。
スマホがなんで指で触れて操作できるかって調べればわかるけど、知らない人多いですよね。
世の中には調べればわかるけど調べなくても生きていけることって多いです。
 
 
 
【そもそも「ググる」って難しい】
「検索する」ってすごく簡単なイメージですけど、実際難しいなあと思います。

ただ検索ワード打ちこんで出てきた1番目のページ見るだけなら簡単ですけど、
1番目のページってだいたい広告ですよね。
これって広告会社がお金を出してネットに表示してもらってて、こういうのをPPC広告って言うらしいです。

だから検索の1番上にくるのって純粋な情報じゃなくて、お金出して掲載してる広告なんですね。

こういうの知らないと、正しい情報って得にくいと思います。
でも私も含め、ほとんどの人ってこういうこと知らないし気にもしないですよね。

そう考えると、本当の意味で「ググる」ってけっこう知識と技術がいる難しいことなんじゃないかなあと思います。
 
 
 
【「人に聞く前に調べろ!」→「いや、調べるの面倒だから聞いてるんですけど・・・」】
そもそも、「人に聞く前に調べろ」ってどうなのでしょうか。

もちろん程度の差こそありますよ。

でも、なんでもかんでも調べてたらきりがないじゃないですか。
これだけ情報が溢れている世の中なんだし。

「人に聞く前に調べろ!カス!」
「いや、あなたが知っていることなんてすでにネットで出回ってるんだから、もったいぶらずにとっとと教えろよ」
と思うわけです。
 
 
 
【知識や情報はシェアしたほうがいい】
調べたほうが速いこともあるけれど、
人に聞いた方が速いこともあると思うんですよね。

人はそれぞれ違っていて、それって興味の幅や内容が違うってことだと思います。

だから誰しも、「調べるほどではないけれど、知っておきたいこと」ってあると思うんですよね。

もしも自分が調べて知ってて、相手が調べてなくて聞いてくるとすれば、
それって調べることを怠けているのではなくて単純に興味の種類が違うだけなのかもしれません。
逆に自分が「調べるほどではないけれど、知っておきたいこと」をその人は「調べて知っている」かもしれません

だからお互いに得意・不得意な分野がある。
そういうのを補って、もったいぶらずに情報をシェアすれば、「ググレカス」なんて冷たい言葉を言わずにお互いが幸せになれるのではないでしょうか?
 
 
 
【わかりやすく伝えるということ】
インターネットや検索エンジンも日々進歩していますが、
「その人に合わせて情報をわかりやすく伝える」というのはまだ人間のほうが上手な気がします。

仮にコンピューターが進化して、わかりやすく伝えることが人間より上手になっても、人間が「その人に合わせて情報をわかりやすく伝える」というのはコミュニケーションにおいて大切で、なくなることはないでしょう。

だから自分の持ってる情報は丁寧に相手に教えてあげましょう。
「ググレカス」なんて人を人を傷つけるような言葉を言わないで、情報をシェアしましょう。
きっとその方が、人は幸せになれます。

-散文

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