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ぐるぐる丸を描けるのは何歳から?
うずのように線が何周もするいわゆる「ぐるぐる丸」を書けるのは何歳頃なのでしょうか。
目安としては、ぐるぐる丸を描けるのは1歳後半頃と考えられます。
ぐるぐる丸を書けることは、なぐり書きからステップアップした子供の筆記能力の成長と考えられます。
解説
丸を書くことと子供の発達
子供の筆記動作・お絵描きの発達において、「丸(円)を書くこと」は重要なポイントの1つです。
子供が書く丸は、渦のような「ぐるぐる丸」、始まり(始点)と終わり(終点)が触れない「開いた丸」、これらが触れた「閉じた丸」など様々です。
これらは難易度が異なり、子供がどのような丸を書くかは子供の発達段階を知る上で重要な手掛かりとなります。
ぐるぐる丸は、こういった丸を書く上での最初のステップとも言えるでしょう。
ぐるぐる丸を書ける時期
子供の発達をみる検査に、遠城寺式乳幼児分析的発達検査というものがあります。
子供の発達を簡易的ではありますが全体的に見ることができる、専門機関でもよく使われている検査です。
上記によると、ぐるぐる丸を書けるのは1歳6か月~1歳9か月頃の発達に相当すると考えられています。
また、津守式乳幼児精神発達質問紙やKIDS乳幼児発達スケールなどにおいても類似した見解が見られます。
このように、定型発達においてぐるぐる丸を書ける時期の目安は1歳後半頃と考えられます。
ぐるぐる丸を書けること
ぐるぐる丸を書けることは、なぐり書きからステップアップした子供の筆記能力の成長と考えられます。
子供のお絵描きは、ただ画用紙に鉛筆やクレヨンを押し付ける「点々を書く」や、ぐちゃぐちゃと線を書く「なぐり書き」から始まっていきます。
そして次第に鉛筆やクレヨンを一定方向に動かすことができ、「ぐるぐる丸」を書けるようになっていきます。
しかしこの時期はまだ丸のように線を1周で止めることができず、何周もしてしまいます。
ぐるぐる丸は子供の「目と手の協調性」の成長の途中であることがわかります。
丸を書くことと発達の解説
参考資料
『遠城寺式乳幼児分析的発達検査法について』(認知神経科学会)2023年3月18日閲覧