コミュニケーションは上手く話すより上手く聞くことの方が重要であったりします。
誰しも自分の話を聞いて欲しいからです。
話もただ聞けばよいというものではなく、聞くときに気をつけることというのがあります。
今日は人の話を聞くときに気をつけることをまとめます。
話を聞くときに大切なのは、相手の話を理解し共感することです。
相手の話に対して、
アドバイスをしたり解決しようとしたり役立つ情報を提供することではありません。
「○○さんの言う通りのやってみます」と言われると、上手にアドバイスできたような気がします。
でも実際は相手に何一つ響いていないのです。
アドバイスと並んで、
善悪を判断しないということも大切です。
相手が話しているのに勝手に「それはあなたが悪い」「それは相手が悪い」とあなたが善悪を判断するべきではありません。
善悪の判断をしたいのは、相手を安心させるためでなく自分が安心するためでしかありません。
相手の心情とそれに至ったプロセスをただありのまま聞けばいいのです。
そうすることで、自然と本人が答えにたどりつきます。
話を聞くときはゆったりと穏やかに構えましょう。
威圧感があったり緊張感が相手に伝わりすぎると、相手も話しにくいです。
もちろん相手が真剣な話をしたいのにおちゃらけていてはいけません。
あくまで穏やかに相手に安心感を与えるのです。
「はい」「いいえ」で答えられる質問はしないようにしましょう。
たとえば相手が九州の出身だったら
「出身は福岡ですか?」と聞くのではなく、
「九州のどちらですか?」と相手に「はい」「いいえ」以外の返答ができる質問をするのです。
このような質問方法をオープンエンドと言います。
オープンエンドは会話を弾ませるために有効な質問方法です。
一方で、オープンエンドだと相手が答えにくい場合があります。
そのときはこちらが具体例を一度挙げると答えやすいです。
また相手に相談されているときなどは
オープエンドで質問して徐々に焦点を絞っていく聞き方が効果的です。
人の話を聞くときは、勝手に善悪の判断をせず無用なアドバイスはしないように努めます。
その一方で、意見を求められれば「普通は○○」とか「みんなは○○と言っている」などといった言い方は避けましょう。
何かを言うのであれば自分を主語にしましょう。
「私はこう思う」と言うことは勇気がいることです。
そこには責任が伴います。
けれど、それが大切なのです。
責任の伴わない一般論など誰も聞きたくないのです。
あなたがあなただから相手は話しているのです。
人の話を聞くときはできるだけフラットな気持ちで聞きましょう。
自分の価値観・経験を通して聞くことはアドバイスするときには役立つかもしれません。
けれど自分のフィルターを通して聞くことは、相手に安心感を与えないかもしれません。
時にはフラットな気持ちで話を聞いて欲しいときが人にはあるのです。
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【参考文献】
『プロカウンセラーの聞く技術 話す技術』マルコ社、2012年