反抗期がないのはダメなこと?
第二反抗期がないことはダメなことなのでしょうか?
第二反抗期はないといけないわけではありません。
要は思春期に必要な子供の成長を親が支えることができればいいと考えられます。
子供に反抗期がないと「自立が遅れないか」と心配したり、あるいは反抗期がないと「親が甘やかしている」と考えてしまう大人もいます。
しかし実際は反抗期それ自体は必ず経験しないといけないものではありません。
解説
反抗期は必要か?
日本学校心理学会の論文によると、第二反抗期の有無が子供の自立を左右するわけではないと考えられています。
世間では反抗期がないと「大人になって荒れる」などのイメージもありますが、反抗期はないならないで大丈夫であることがわかります。
大切なのは反抗期それ自体ではなく、思春期にとって必要な成長を子供が獲得できることです。
思春期の子供に必要なもの
思春期の子供にとって必要なのは、「親子関係の再構築」と「自立」です。
第二反抗期による「反抗」それ自体ではありません。
「親子関係の再構築」とは、それまでの上下関係であった親子関係を対等な関係に変化させていくことです。
お互いがそれぞれの人格を持った対等な存在として話をできるようにしていきます。
当然10代でまだ未成年なら責任の範囲は制限されるでしょうが、それとは別に子供の人格をしっかり尊重したやりとりは大切です。
「自立」とは「自分の感情で考え、行動に関して自ら主体的に管理・決定し、それらに責任を持つこと」です。
こちらも未成年では全ての責任を負うことはできないでしょうが、だからこそ大人に向けて段階的に学んでいく必要があるでしょう。
反抗期は必ずないといけないわけではありません。
大切なのは大人になっていく我が子のために、対等な関係を構築しつつ子供の自立を促すことです。
参考資料
石川満佐育(2020)『思春期の子どもをもつ保護者への支援―理論的背景とCOVID-19感染予防の状況下における対応―』(日本学校心理学会)2024年2月3日閲覧