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発達性協調運動障害とは?

公開日:2018年6月28日

リハビリや障害児療育でしばしば対象となる、発達性協調運動障害についてです。
 
 

 
 
 

1. 発達性協調運動障害とは?

発達性協調運動障害とは発達において協調運動に障害がある状態です。

協調運動とは人間の様々な運動が組み合わさってできる運動のことです。

発達性協調運動障害は、平たく言うと、一般的じゃないくらい不器用な状態といった感じです。
 
 
 

2. 協調運動とは?

協調運動とは様々な運動が組み合わさってできる運動です。

例えば自転車に乗るという運動はペダルをこぐという足の運動、ハンドルを操作するという手の運動、バランスをとるといった体幹の働きなど様々な運動が合わさってできるものです。

スポーツやレジャーだけでなく、協調運動は日常の動作にも関わってきます。

例えばボタンをはめる、ネクタイを締める。
鉛筆で字を書く。野菜を手に持って、包丁で皮をむく。
などなど。
 
 
 

3. ICD-10における発達性協調運動障害

WHOによる国際的な分類であるICD-10によると、発達性協調運動障害は運動機能の特異的発達障害とか発達性協同障害とか、運動発達遅滞、発達性律動障害、微細脳機能障害、不器用児症候群などなど言われ方はいろいろ。

いずれにせよICD-10においては、発達性協調運動障害は先天的あるいは後天的な要因により神経学的障害に関してのみ説明可能な運動協調の発達における重大な障害とされています。

要するに、「生まれ持ってか生まれた後の何かが原因かは別として、とにかく結果として不器用さが顕著な障害のこと」って感じです。
 
 
 

4. まとめ

発達性協調運動障害は協調運動に関する障害です。

発達性協調運動障害は単独で診断されることもありますが、自閉症スペクトラム知的障害など他の障害と合わせて診断される場合も多々あります。

発達性協調運動障害の程度は人によって様々です。
「ボタンをはめることができない」といった日常生活に何かと支障がありそうな人もいれば、「縄跳びが下手」といったおよそ日常生活を送る上ではそこまで支障がない人など様々。

いずれにおいても、薬や手術によって完治する類いのものではありません。
リハビリによるトレーニングを行ったり、不器用でも使いやす道具を使用するなど対処両方的な対応が基本になります。

発達性協調運動障害のトレーニングは状況にもよりますが、おおむね作業療法士(OT)によるリハビリや療育を受けることになるでしょう。
 
 
 

5. その他の記事

知的障害と発達障害の違い

自閉症スペクトラム(ASD)とは?
 
 
 

6. 参考資料

『ICD-10』 2018年6月12日検索

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