非認知能力の課題
- 定義が多様で発達過程が明らかになっていない
- 客観的な測定方法が確立されていない
- が専門性が必要であるため介入のコスト・負担が大きい
非認知能力は子供の教育において重要な要素の1つと考えられますが、上記のような課題・問題点が考えられます。
解説
定義が多様
非認知能力とは、自分や人間関係をうまく調整・コントロールできる力のことです。
OECD(経済協力開発機構)において「個人の幸福(well-being)」と「社会の発展を牽引する技能」において非認知能力は注目されていますが、いかんせん上記のようにその定義は幅広くなっています。
また非認知能力の具体的な発達段階や過程も明らかではないため、何をもって非認知能力の発達を促すのかが曖昧なものとなっています。
評価方法
IQなどの認知能力は、知能検査のような客観的な測定方法がおおむね確立されています。
しかし非認知能力はこういった客観的な評価方法が確立されておらず、この点も研究や介入の難しさとなっています。
介入コスト
定義の多様さや客観的評価の難しさから、子供の非認知能力を適切に評価し発達を促すことは専門的な知識と経験が必要になります。
このため教育現場や子育ての場で導入しにくい点も課題の1つと言えます。
非認知能力とは?
参考資料
『実行機能の初期発達,脳内機構およびその支援』(心理学評論刊行会)2021年11月6日検索
『ワーキングメモリトレーニングと流動性知能』(日本心理学会)2022年8月6日検索
『幼児期の非認知能力と実行機能の関連における研究の現状と課題』(北海道教育大学学術リポジトリ)2022年12月25日閲覧
『質の高い遊びとは何か?』(一般社団法人 日本保育学会)2022年12月25日閲覧
『新しい学習指導要領等が目指す姿(教育課程企画特別部会 論点整理)』(文部科学省)2022年12月25日閲覧
『幼児教育と小学校教育の架け橋特別委員会(第2回)配付資料 第1回会議の主な意見等の整理』(文部科学省)2022年12月25日閲覧