実行機能

非認知能力とは?|定義や例を簡単にわかりやすく

公開日:2023年1月15日


 
 

非認知能力とは?

 非認知能力とは、自分や人間関係をうまく調整・コントロールできる力のことです。

 「非認知的能力」や「非認知スキル」など名称は微妙に異なる場合もありますが、いずれも同様の文脈となります。

 対義語として認知能力はIQ(知能指数)など測定・数値化できる力を指します。
 非認知能力はこういった認知的能力以外の力を指します。

 人生を豊かに幸福に生きるためには、IQや学歴などだけあればいいかと言えばそうではないと、多くの人は感じるのではないでしょうか。

 「人生を本当に幸福に生きるにはどんな能力が必要なのか」という問いに対して、非認知能力は注目されています。

 
 
 

解説

非認知能力の定義

 非認知能力はより専門的には「社会的情動的スキル」を指します。

 社会的情動的スキルは主に以下の3つで構成されます。

  • 目標を達成する力
  • 他者と協働する力
  • 情動を制御する力

 このように、社会的情動的スキルは「実行機能」とも通ずるものがあるでしょう。

 社会的情動的スキルも、「社会的情動的技能」「社会情動的スキル」など言い方は様々ですが、いずれも同じ意味を指します。

 
 

非認知能力の意義

 非認知能力が注目されているのは、非認知能力が個人の幸福や認知スキルに影響を及ぼす可能性があるからです。

 また後天的な環境や習慣で向上(変化)する可能性があることも、非認知能力への介入の重要性を物語っています。

 OECD(経済協力開発機構)によると、「個人の幸福(well-being)」と「社会の発展を牽引する技能」において社会的情動スキルつまり非認知能力は注目されています。

 将来の認知スキルの向上には、現在の認知スキルのレベルよりも現在の社会的情動的スキルのレベルの方が重要であると考えられています。

 また、非認知能力は幼少期においては可変的な能力であり、政策的、教育的介入が効果的であるとも考えられています。

 以下に、非認知能力に関する文部科学省の位置づけについて触れていきます。

 
 
 

非認知能力と文部科学省

 
 
 

参考資料

『実行機能の初期発達,脳内機構およびその支援』(心理学評論刊行会)2021年11月6日検索

『ワーキングメモリトレーニングと流動性知能』(日本心理学会)2022年8月6日検索

『幼児期の非認知能力と実行機能の関連における研究の現状と課題』(北海道教育大学学術リポジトリ)2022年12月25日閲覧

『質の高い遊びとは何か?』(一般社団法人 日本保育学会)2022年12月25日閲覧

『新しい学習指導要領等が目指す姿(教育課程企画特別部会 論点整理)』(文部科学省)2022年12月25日閲覧

『幼児教育と小学校教育の架け橋特別委員会(第2回)配付資料 第1回会議の主な意見等の整理』(文部科学省)2022年12月25日閲覧

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