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全般不安症(GAD)と他疾患との鑑別
全般不安症(GAD)は漠然とした不安によって症状を呈しますが、パニックや抑うつといった症状は見られません。
これがパニック症やうつ病との違いになります。
全般不安症は他の精神疾患と症状が重なる面も多く、また診断名自体の認知度が高くないため鑑別が難しい面もあります。
以下、他の精神疾患と比べた全般不安症の特徴を見ていきます。
解説
パニック症との違い
全般不安症やパニック症は、どちらも不安や心配・集中困難・不眠・緊張症状などを呈する場合があります。
一方で、全般不安症でしばしば呈する焦燥・疲労感・過覚醒はパニック症には見られない症状です。
症状として異なる点もありますが重なる点も多いため、全般不安症の人がパニック症と診断を受けてしまわないよう鑑別が大切です。
うつ病との違い
全般不安症とうつ病は多くの症状が重なりますが、抑うつ気分があるのはうつ病のみです。
全般不安症の人の中には、うつ病と診断されているケースも考えられます。
例えば抑うつ症状があまり持続していないのに、焦燥や不眠などの状態からうつ病を診断されるケースなどです。
不安性の苦痛との違い
DSM-5(精神障害の診断・統計マニュアル)では、特定用語として「不安性の苦痛」があります。
特定用語とは診断名に加える形で用いる用語で、対象者の症状を客観的により詳しく表現する際に役立ちます。
全般不安症はこの「不安性の苦痛」と症状が似ている面もあります。
全般不安症と「不安性の苦痛」との違いは、全般不安症は不眠や疲労感を伴う場合がありますが、「不安性の苦痛」はそういった症状は見られません。
また、全般不安症は漠然とした不安である予期憂慮が特徴です。
対象者と少し話して特定の不安があることがわかっても、よくよく話を聞くと様々なものに漠然と不安を抱いているというケースも考えられます。
全般不安症の除外についても注意が必要でしょう。
参考資料
大坪天平(2022)『わが国の全般不安症の現状と課題』(日本不安症学会)2026年5月15日閲覧


