不安障害

全般不安症(GAD)とは?|定義・診断基準

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全般不安症(GAD)とは?

 「全般不安症」は「Generalized Anxiety Disorder」の頭文字を取り「GAD」と表現されることもあります。
(全般性不安障害と言われる場合もあります)

 「全般不安症(GAD)」とは、慢性的な「予期憂慮」により身体症状や集中困難をきたす障害です。

 全般不安症はうつ病など他の精神疾患と併存・症状が似ている点もあるため、単独で診断がつけられることが少なく、認知度の低さが否めません。
 このため鑑別や治療のガイドラインの確立が課題として考えられています。

 
 
 

解説

予期憂慮とは?

 「予期憂慮」とは、漠然とした浮動性の不安のことです。
 つまり特定の何かに対して不安を感じるのではなく、対象が限定されない類の不安を指します。

 現在の全般不安症の概念の源流は、オーストリアの精神科医であるジークムント・フロイト(Sigmund Freud)が提唱したとされています。

 フロイトは、不安を2つの慢性不安と1つの急性不安に分けて考えました。
 内容は以下のようになります。

  • 予期不安(慢性不安)
    特定のことに対して「悪いことが起きるのではないか」という不安。
  • 予期憂慮(慢性不安)
    対象が限定されない、漠然とした不安。
  • 発作性不安(急性不安)
    急激に起こる不安。いわゆるパニック。

 全般不安症は、予期憂慮に関する障害と言えます。

 
 

全般不安症の位置付け

 冒頭で述べた通り、全般不安症は診断名としての存在感がいまひとつ確立されていない面があります。
 理由としては、全般不安症は歴史的には残遺カテゴリーからスタートした診断名であるためです。

 不安を伴う障害のうち、特定のことに対する不安は強迫症など、急性不安はパニック症などとして診断名が独立していきました。
 残った「その他」の不安を「全般不安症」と位置づけたため、全般不安症はいまひとつ特徴のない漠然とした診断名となってしまった面があります。

 現代では、DSM-5などにおいて少しずつ全般不安症についての基準や概念が整理されつつあります。

 
 

診断基準や主な症状

 
 

他の神経疾患との鑑別

 
 
 

参考資料

塩入俊樹(2018)『DSM診断基準における不安症の変遷―半世紀の流れの中で―』(日本不安症学会)2026年5月26日閲覧

大坪天平(2022)『わが国の全般不安症の現状と課題』(日本不安症学会)2026年5月15日閲覧

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