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行動調整や場面の切り替えに役立つ「If~Then~」ルール

公開日:2017年11月24日

自閉症をはじめとする発達障害の方の場合、場面の切り替えが難しいことがあります。

物事の誘惑に負けたり、次の行動に移せなかったりといった悩みは発達障害に限らず誰もが心当たりがあるでしょう。

今日はそんな「自分をコントロールする」ことに役立つ「If~Then~」ルールを紹介します。
 
 
 

例外の事態

 
世の中のほとんどのことは、0か100かの極端な2択ではなくグレーゾーンが占めています。

私達は状況に応じて臨機応変な対応を余儀なくされ、これが意外と難しい。

いつも乗っている電車が遅れてしまう。
毎朝牛乳を飲んでいるのに牛乳がない。
突然の予定のキャンセルがあった。

例外の事態にパニックになってしまいます。
 
 
 

例外に対応すること

 
本来は状況に応じて適切な行動をとるのが望ましい。
けれど例外が発生することで何が適切な行動か混乱してしまうのです。

臨機応変に対応することは、様々な例外に対応することでもあります。
 
 
 

ジャムの話

 
心理学の有名な話でジャムの話があります。

6種類のジャムを売っているお店と
24種類にジャムを売っているお店。
どちらよりジャムが多く売れるでしょう?

合理的に考えると品揃えが豊富な24種類のほうな気がします。
しかし実際は6種類の品揃えのほうが購入率が高かったそうです。

これは選択肢が多すぎて迷いが生じ、購買意欲が減ったことに起因します。

人は選択肢が多すぎると迷ってしまい行動ができなくなってしまうのです。
 
 
 

あえて選択肢を絞る

 
選択肢が豊富であることはなんとなく良いことのように感じます。
しかし実際は多すぎる選択肢というのはむしろ決断を阻害するものです。

より良い選択をするためにはあえて選択肢を絞ることも必要です。
 
 
 

習慣にない状況

 
先ほどの例外の事態の話に戻しましょう。

人が例外の事態に困ってしまうのは選択肢が多すぎるからです。
普段直面しない事態に対して、何をすべきかわからない。
何が適切かわからない。

習慣にない状況は行動の選択肢が多すぎるのです。
 
 
 

「もしも~だったら~」

 
「If~Then~」とは「もしも~だったら~」ということです。

自分が特定の状況に対してどう行動するかを決めておくことは有効です。

電車が遅れたらまずは会社に電話する
牛乳がなかったら代わりにお茶を一杯飲む
予定がキャンセルになったら普段できない家の家事を済ませる

「もしも~だったら~」というの決めておくことは一見簡単なことのように思えます。

しかし、「もしも~だったら~」という自分のルールを明確に決めて自覚すると自分の行動調整がとても楽になります。

自分にルールを設けるというのは窮屈な印象があるかもしれません。
しかしルールに慣れてそれを遂行することは実は行動に対する精神的負担を下げてくれます。
 
 
 

「If~Then~」ルールの応用

 
「If~Then~」ルールはダイエットなどにも応用できます。

例えば「甘いものを食べない」というルールを決めても、人付き合いでどうしても食べるときがあるかもしれません。
一度付き合いでお菓子を食べてしまい、そこで挫折し「ダイエットは明日から」という決まり文句が出てしまうわけです。

ここで、「甘いものを食べない」というルールに「If~Then~」を加えておきます。

「自分一人で甘いものは食べない」
もし人付き合いで食べるときは次の日の朝食を野菜だけにする」
このように決めておくと例外に対する罪悪感を緩和しつつ、自分の行動を明確にできます。
 
 
 

まとめ

 
「If~Then~」ルールは先ほども書いた通り一見するととても簡単で当たり前のことのように決めます。

しかしその背景には選択肢の絞り込みという作業があります。
選択肢の絞り込むことで自分の行動をコントロールしやすくなるということを知ると、とても楽になります。

あなたのより良い毎日のために「If~Then~」ルールを活用してみてはいかがでしょう?
 
 
 
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