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前思春期(11~14歳頃)の発達といじめ
前思春期(11~14歳頃)は、集団内の同質性が重要視され、いじめもそれに伴うものが増えていきます。
つまり「トイレに行くのも一緒」「好きな物も一緒」で、「違う人は仲間外れ」といった関係です。
以下、11~14歳頃の発達的特徴に触れ、その後にいじめの特徴および対応方法を見ていきます。
発達段階の解説
実質的平等
11~14歳の時期は、「形式的平等」から「実質的平等」へと人間関係が変化していく時期です。
前段階で会ったギャングエイジ期では、例えばA君とB君を「お互い事情があった」と平等に見ることは可能です。
しかしそれぞれの状況をさらに掘り下げて考えることが難しい面もありました。
これが実質的平等に考えがおよぶ前思春期では、もう少し掘り下げた考え方ができるようになっていきます。
例えば「A君はあれだけ困難な状況から結果を出したのだから、B君のそれと同じくらい価値がある」といった考えなどです。
同質性を求める友人関係
前思春期では、友達と集団を作る上で「同質性」が重要視されていきます。
前思春期の前段階であるギャングエイジ期では、友達集団を作る上で重要視されていたのは正の意味を持った行為を互いが返せるかどうかでした。
つまり同じルールで同じ活動をできるかといったことが集団形成において重要視されます。
これが前思春期になると「よく話せる」「気が合う」といった同質性が求められるようになっていきます。
他者の喜び
相手の喜びや悲しみを、自分の喜びや悲しみとして感じること(つまり愛)が深まっていくのもこの時期です。
このような感情を同性の友人間で経験し深めていくことで、次第に異性に対して恋愛感情を持つことに発展していきます。
いじめの解説
いじめの特徴
要因
対応方法
いじめの段階区分
参考資料
丸山真名美(1999)『思春期の心理的特徴と「いじめ」の関係』(心理科学研究会)2024年3月8日閲覧
楠凡之(1997)『少年期のいじめ問題の発生機序と教育指導 : 自我・社会性発達の観点から』(心理科学研究会)2024年4月28日閲覧