イカは何歳から食べさせていいのか?
イカって何歳から食べさせていいものなのでしょう?
回転寿司をはじめとして、イカを目にする機会はちょこちょこあります。
大人が食べていると、子供も欲しがるのは育児あるあるですね。
イカを食べるなら少なくとも3歳以降、6歳以降ならより安心でしょう。
イカを食べさせるにあたっては、
生で食べさせていいのか?
お腹をこわさないか?
といった食材としての問題と、
きちんと噛むことができるのかという
イカの固さの問題が気になるところです。
以下、もう少し詳しく。
イカを食べる年齢
加熱した場合
厚生労働省による離乳食に関するガイドラインによると、魚の摂取は白身、赤身、青魚と段階を踏んでいくことが望ましいです。
生後5、6カ月の離乳食開始当初は白身魚のみ、その後7、8カ月以降から段階的に赤身や青魚の摂取に移行するかたちを推奨しています。
一方で、1歳未満の食事というのは当然ながら離乳食であり、食材は歯ぐきでつぶせる程度の軟らかさにしておく必要があります。
このように考えると、
イカは食材の固さを考慮に入れなければ1歳前後から食べてもよさそうですが、現実的には噛み切ることができず、食べるには至らないでしょう。
生食の場合
イカは火を通すだけでなく、刺身やお寿司など生で食べることも多い食材ですね。
フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)の資料に生魚の摂取に関する情報があります。
こちらは日本の政府機関である食品安全委員会も参考にしている資料です。
ANSESによると、
種類にもよりますがおおむね生魚は3歳未満のお子さんの摂取は避けることが望ましいとしています。
ここでいう生魚とはマグロなどの肉食天然魚やその他一部の魚を指しています。
そのためイカは何歳から食べさせていいかははっきりと明記されていないのですが、
少なくとも生魚を食べる場合、3歳というのが1つの目安になっていることはわかります。
イカを噛める年齢
続いて、イカを噛める年齢について考えます。
物を噛むためには奥歯、つまり臼歯が必要です。
臼歯は咀嚼に関わる歯です。
厚生労働統計協会にある論文を参考にすると、
臼歯が物を噛むことを営むようになるのは一般に1歳8カ月以降と言われています。
その後2歳6カ月~3歳6カ月頃に臼歯が生えそろい、
3歳~6歳頃に咀嚼能力が徐々に習熟していきます。
このように考えると、
固さと弾力のあるイカを食べるには少なくとも3歳以降の咀嚼能力が欲しいところです。
まとめ
イカは加熱したとしてもそれなりに固さのある食材です。
噛む力、つまり咀嚼能力が習熟しはじめるのは3~6歳頃。
また、生の魚介類の摂取は3歳未満は控えた方がいいようです。種類にもよりますが。
これらより、
イカを食べるなら加熱・生いずれも3歳以降が望ましいことが予想できます。
しかしながら、3歳児の咀嚼能力というのはまだまだ発展途上。
6歳以降ならイカを噛む力もずいぶんとついてくるでしょう。
子供の食事摂取能力には個人差があるので、あくまで参考程度ですが。
その他の記事
参考資料
『授乳・離乳の支援ガイド』(厚生労働省)2018年5月25日検索
『フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)、水産物を食べることについて勧告及び提言を発表』(食品安全委員会)2018年4月30日検索
『1歳半児の咀嚼力と養育者の児への食事提供の実態』(厚生労働統計協会)2018年5月6日検索
『歯・口の健康づくりの理論と基礎知識』(文部科学省)2018年8月7日検索
『歯の健康』(厚生労働省)2018年1月6日検索
『幼児の咀嚼機能発達支援を通した口腔機能発達をめざす 食育プログラムの効果』(日本食育学会)2018年10月25日検索