知能指数(IQ)の求め方・測り方
個人の知能指数(IQ)を測る場合は医療機関や教育機関で行われる知能検査を受けることが一般的です。
このためテレビのクイズやゲーム形式で測定した数値を真に受けるのは避けたほうがいいでしょう。
日本で行われている知能検査で主な物としては田中ビネー式やウェクスラー式、その他KABCなどがあります。
解説
知能検査が実施されるケース
一般的に知能検査は医学的診断の参考や、特別支援教育などの支援、福祉的制度の利用に伴って行うなどの背景があります。
いずれにおいてもその人の能力を客観的に把握し、生活や支援に役立てる意図で行います。
冒頭で述べた通り知能検査は主に田中ビネー式やウェクスラー式、KABCなどがあります。
これらは作成した人が異なるため、知能の解釈や検査の内容が異なります。
また結果の数値に関しても意味が異なるため、それぞれの検査ごとの知識が必要になります。
偏差知能指数(DIQ)
知能指数(IQ)というと現在は偏差知能指数(DIQ)を指すことが多いです。
このため知能検査では主に偏差知能指数(DIQ)を算出します。
偏差知能指数は同年齢の集団の中での位置を表します。
つまり10歳の人が受ければ、その人が10歳の集団の中でどのくらいの位置にあるかがわかります。
これは同時に、偏差知能指数では年齢が違う人同士で数値を比較することは有意義でないことがわかります。
現在行われている知能検査で求められる知能指数は偏差知能指数が多いです。
このため知能指数という数値を理解するには偏差、正確には「標準偏差」に関する理解が重要です。
標準偏差についての説明は以前触れたので以下に挙げておきます。
ネットで行う知能検査の信頼性
近年はネットで行える知能検査も増えています。
しかしそれらは数が多すぎて、一概に信憑性がある・ないは判断が難しいでしょう。
上述のような標準偏差をはじめとした基本的な知識を持って、各々がきちんと判断していくしかないでしょう。
しかしながら、例えば病院など公的な機関で「ネットで知能検査を受けました」と言ってもあまり真に受けてはもらえないかもしれません。
知能検査はその検査自体の内容はもちろん大切ですが、どういったところが発行しどういった人が実施したのかという背景の透明性も大切です。
知能は個人の能力を示す側面の1つでしかありませんが、やはり個人の能力を示す情報は慎重に扱われてしかるべきといったところでしょう。
参考資料
『知能指数 / IQ』(e-ヘルスネット 厚生労働省)2021年12月25日検索