小学生の味覚ってどんな感じ?
子供の味覚って大人と比べてどう違うのでしょう?
子供のほうが味に敏感と言うか繊細なイメージがありますね。
科学的にも、
小学生のほうが成人よりも味覚は敏感です。
そしてここでのポイントが、
同じ「子供」でも幼稚園や保育園の時期である「幼児期」と小学生の「学童期(児童)」では味覚の傾向が異なるということです。
幼児と児童と成人ではそれぞれ味覚の傾向が異なります。
以下、もう少し詳しく。
「甘味」「酸味」「塩味」の感じ方の違い
医学博士であり鈴峯女子短期大学教授の岡本洋子氏らの研究によると、
小学生の味覚は成人(20歳頃)の味覚と比較すると敏感のようです。
具体的に見ていきましょう。
例えば「甘味」の場合です。
0.2~0.8%の砂糖が入った水を「甘い」と感じることができるのは、
20歳の場合は全体の69%、
幼児(男の子)の場合は75%、
幼児(女の子)の場合は81%でした。
酸味や塩味なども類似した結果で、いずれにおいても小学生のほうが大人よりも味に敏感のようですね。
一般に、味覚は加齢によって鈍くなっていくと考えられます。
例えば60~79歳の人々の味覚と比較すると、
小学生の味覚の閾値は甘味で2.3倍、酸味で4倍、塩味では3倍敏感との報告もあります。
幼児と児童の味覚の違い
幼児期の場合、男の子よりも女の子のほうが夏ミカンなどの酸味が好きな傾向があります。
要するに性差があるわけです。
一方で、小学生の場合は性別による味の嗜好の違いはほとんどないようです。
大人よりも味覚に敏感である点は幼児と児童の共通の傾向です。
まとめ
子供の味覚って大人と比べてどう違うのでしょう?
小学生のほうが成人よりも味覚は敏感です。
例えば60~79歳の人々の味覚と比較すると、
小学生の味覚の閾値は甘味で2.3倍、酸味で4倍、塩味では3倍敏感との報告もあります。
一方で、小学生は1~6年生と幅のある時期ですが、学年によってものすごく味覚に差があるというわけではなさそうです。
また、幼児期では女の子のほうが酸っぱい味を好むなどの性差がありましたが、小学生になるとそういった性差が少なくなる傾向にあるようです。
その他の記事
参考資料
『幼児期における食事のあり方は味覚感受性や心身の発達に影響を及ぼすか』(J-STAGE)2019年8月28日検索
『幼児の食味嗜好性および味覚閾値』(J-STAGE)2019年8月28日検索
『小学生の食味嗜好傾向および味覚閾値』(J-STAGE)2019年8月28日検索