JoyToKey

JoyToKeyとジョイスティックコントローラーで障害者用マウス操作機器を作る実例

公開日:2016年11月26日

パソコンを扱う上でマウスの存在は必須ですが、上肢障害によりマウスを使うことが困難な場合があります。

今日はJoyToKeyジョイスティックコントローラーを使い、上肢障害の方のための代替機器を作ります。
 
 
 
【マウス操作が難しい理由】
以下のようなものが考えられます。

マウスを持ったまま動かすのが難しい
→カーソルの移動ができません。

マウスを持ったままクリックするのが難しい
→クリックができなかったり、クリックがずれます。そのためダブルクリックも難しいでしょう。

クリックを押したまま動かせない
→ドラッグ&ドロップができません。
 
 
 
【ジョイスティックコントローラーで解決しよう】
ジョイスティックコントローラーはゲームセンターにあるようなレバーとボタンがついたコントローラーです。

このレバー(ジョイスティック)とボタンがマウスよりも操作しやすいです。
 
 
 
【道具をそろえる】
必要な物は、
・ジョイスティックコントローラー
・JoyToKey

「ジョイスティックコントローラー」「アーケードスティック」などで検索すればアマゾンで出てきます。
価格は安いものなら3,000円前後であります。
今回はパソコンにつなぐので、接続がUSB対応の物にしましょう。

JoyToKeyは無料なのでダウンロードするだけでOKです。
補足記事:JoyToKeyが無料な理由とインストール方法
 
 
 
【コントローラーでマウスを代替する】
一般的なコントローラーはこのような感じでしょう。

joystick-controller
今回は以下のように設定します。

ジョイスティック
マウスカーソルを移動できるようにします。

ボタン1
左クリックを割り当てます。

ボタン2
右クリックを割り当てます。

ボタン3
ドラッグ&ドロップができるようにします。
一度ボタンを押すと左クリックが押しっぱなしの状態になり、もう一度押すとそれが解除できるようにします。

ボタン4
Enterキーを割り当てます。
パソコンは、左ダブルクリックは「左クリックのあとEnterを押す」で代用できるからです。

ボタン5,6
今回は必要最低限の機能のみ設定するので、5と6は使いません。
 
 
 
【ジョイスティックの設定】
コントローラーをパソコンに接続し、JoyToKeyを起動します。

joytokey-5-8-2-main
JoyToKeyを起動し、「stick1:←」をダブルクリック

joytokey-jougesayuu
「stick1:←」つまりスティックを左に倒したときの設定なので、バーを左に動かします。
数値が大きくなるほどカーソル速度が速くなります。
とりあえず10くらいにしてみてあとで好みによって微調整しましょう。

「stick1:→」、「stick1:↑」、「stick1:↓」もそれぞれ方向に合わせて設定します。
 
 
 
【ボタン1に左クリック】

joytokey-5-8-2-main
「Button1」をダブルクリック

joytokey-5-8-2-mouse
上図はまだ設定がない状態です。
空欄になっている「左ボタン」にチェックを入れましょう。
そして「OK」を押します。
 
 
 
【ボタン2に右クリック】

joytokey-5-8-2-main
「Button2」をダブルクリック

joytokey-5-8-2-mouse
上図はまだ設定がない状態です。
空欄になっている「右ボタン」にチェックを入れましょう。
そして「OK」を押します。
 
 
 
【ボタン3でドラッグ&ドロップ】

joytokey-5-8-2-main
「Button3」をダブルクリック

joytokey-5-8-2-mouse
上図はまだ設定がない状態です。
空欄になっている「左ボタン」「押すたびにON/OFF切り替え(トグル)」にチェックを入れましょう。
そして「OK」を押します。
 
 
 
【ボタン4でEnterキー】

joytokey-5-8-2-main
「Button4」をダブルクリック

joytokey-5-8-2-button1
「キーボード入力:基本」の、4つある「Disabled」のうち一番上をクリックします。
選択したら「Enter」を押します。
するとDisabledがEnterになるので完了です。「OK」を押しましょう。
 
 
 
【これで完成!】
上記の設定によりマウスをコントローラーで代用することができました。

これで上肢機能に制限がある方でもパソコンのマウスカーソルが操作できます。

-JoyToKey

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