順番にこだわる子供への対応方法
順番を守ろうとすること自体は悪いことではありません。
しかし度が過ぎれば周囲との輪を乱す行為につながります。
順番を守ることは大切ですが、それも状況によるものであり柔軟な判断が必要です。
そういった「ソーシャルスキル」を学ぶ機会・感じる機会が大切です。
順番へのこだわりの種類
順番に対するこだわりは大きく2種類あると考えられます。
1つは列に並んだり物を交代で使ったりする「人との順番」です。
もう1つは、
日々の習慣や自分のすることなど「自分の活動に関する順番」です。
こだわりへの対応
人との順番
子供は一般的に2歳後半頃から順番というものがわかってきます。
また5歳前後にはルールを守らない他の子を注意するといった正義感も出てきます。
順番やルールを守るという概念が芽生えたばかりの時期であれば、「そういう時期」だと見守ってあげることも大切です。
そういった期間を経て、過度に順番にこだわることが長期間続くのであれば、柔軟に対応することを教えてあげてもいいでしょう。
ポイントは「順番にこだわりすぎてはいけません」と怒るのではなくて、
順番にこだわりすぎず他の子に融通を利かせてあげたとき、「相手のことを考えてあげてすごいね。偉いね」と褒めてあげることです。
子供の力を伸ばす場合は、叱るばかりではなくやはり褒めてあげることが大切です。
自分の活動に関する順番
子供達の中には自分の活動や習慣にこだわりが強い子もいます。
たとえばお風呂に入るときはお気に入りのバスタオルが準備されてないといけない、などです。
習慣のこだわりは周囲が見ると些細なものでも、本人にとっては気持ちを安定させる大切な営みであったりします。
そのためこだわりについて考えるときは、その子がその行動によりどんな安心感や感情を得ているかをまず考えてあげます。
また、こだわりはなくなるよりも変化していくことが多いです。
先ほどの例で言えば、ある日を境にバスタオルにこだわらなくなったと思ったら、今度は食事の際に使うコップにこだわりだしたといった具合です。
このように、その人のこだわりというものは、時間の中で対象が変化していくものです。
そのため、こだわりをなくすというよりは、こだわりの対象をうまく変化させて対応することのほうがスムーズです。
周囲と協調するためにこだわりをなくさせるのではなく、周囲と協調するに差し支えないこだわりへと興味を移行できるよう促してあげます。
もちろん無理強いでは意味がないので、あくまで促すように環境設定やきっかけ作りを行います。