重心の方の評価はどのように行ったらよいのか?
重心の方の評価はどのように行ったらよいのでしょう?
脳性麻痺などにより身体面・知的面の両方において重度の障害を持つ方を重症心身障害児(者)、俗に「重心」と言ったりします。
障害が重度ゆえに、支援やリハビリのための「評価」が難しいのは現場あるあるです。
重心の評価においては、
「重症心身障害児(者)の適応行動評価」の表は1つ手段として役立つのでは考えます。
「重心さん」の評価の難しさ
障害を持った方に何らかの支援をする場合、その障害状況の「評価」は必須でしょう。
どういった障害の程度やご本人の好みや傾向、医療的なリスク管理。
その人のことを知らなければ適切な支援の内容を検討することは難しいです。
一方で、重症心身障害児(者)の方は文字通り障害の程度が重度です。
人によっては、
まったく言葉を発することができない。
まったく動くことができない。
こちらが話す言葉を理解することが難しい。
といったことも少なくありません。
こうなってくると正直、
障害が重度な方の「何を見ればいいのか」わからなくなってくることも多々あります。
例えばある程度の会話ができるなら、言葉を話してもらってその理解度を測ることができるかもしれません。
例えば立って歩けるのなら、その体力やスピードを評価できるかもしれません。
けれど、重心の方に対してはそういったオーソドックスな評価ができない。
あるいは、既存の評価ツールや検査が使えないことが多いです。
そして、「個人の観察所見」という評価のみになりがちです。
「重症心身障害児(者)の適応行動評価」とは?
そんな手詰まりになりがちな重心の方の評価において、比較的行いやすい評価方法が「横地分類」です。
横地分類について詳しくは上記を見てもらうとして、
この横地分類を考案した横地健治氏が提唱するもう1つの評価に「重症心身障害児(者)の適応行動評価」というものがあります。
適応行動とは、日常的な事柄への対処する行動の質です。
要するにどんなときにどんな反応をするのかということです。
重心の方の評価において、反応所見は大切な情報です。
「重症心身障害児(者)の適応行動評価」は、重度の障害を持った方のわずかな反応を掘り下げて観察・評価できます。
まとめ
重心の方の評価はどのように行ったらよいのでしょう?
重症心身障害児(者)の方は文字通り障害の程度が重度です。
評価においては「何を見ればいいのか」わからなくなってくることも多々あります。
そんな手詰まりになりがちな重心の方の評価において、
重心の方の適応行動を評価できるツールに「重症心身障害児(者)の適応行動評価」があります。
適応行動とは要するにどんなときにどんな反応をするのかということです。
各項目をチェックしていくことで、重心の方の適応行動を評価・記録できます。
その他の記事
参考資料
『重症心身障害児(者)の適応行動評価』(J-STAGE)2019年6月5日検索
『適応行動評価表』(聖隷三方原病院)2019年6月5日検索
『重症心身障害児(者)適応行動評価表(最新)』(サイトタイトルなど、J-STAGE、厚生労働省)2019年6月5日検索