カ行の構音訓練

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【構音訓練】「か」の単音の練習|子供の発音の指導方法(カ行)

公開日:2023年12月24日

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「か」単音の誘導と固定

 前回のステップにて、うがいの動作から「k(無声・軟口蓋・破裂音)」の誘導を行いました。

 このステップでは「か」の単音の誘導と固定を行っていきます。

 カ行においてすでに出ている音が特にない場合は、「か」の音から練習を始めることが無難と言えます。

 
 
 

解説

指導方法・手順

教示の工夫

 まずは「k」の産出を安定させます。

 「『うがいの音』をささやき声で、短く切るように」発音してもらいます。

 こうして「k」を構音していきます。
 イメージとしては「カッ、カッ、カッ」と音を出していきます。

 最初のうちは頭部を少し傾け、うがいのイメージを持ったまま行います。

 指導者も見本を見せながら少しずつ行っていきます。

 力まず水を飛ばすようなイメージで「カッ、カッ、カッ」と出していきます。

単音への誘導

 「k」の音が安定してきたら、母音である「あ」を加えて「か(ka)」を出していきます。

 漸次接近法(ぜんじせっきんほう)にて「k」から「か」の単音を誘導していきます。

 「カッ」と「あ」の音をまずは構音します。
 そして「カッ、あー」としていきます。
 慣れてきたらだんだんと間隔を短くし、「かぁー」とします。
 そして「か」へと音を変化させていきます。

 このようにして「か」の音を安定させていきます。

 慣れてきたら「か、か、か」など連続で出せるようにしていきます。

 目安としては50回連続で正しく「か」の単音を構音できるよう目指し、できるようになったら次のステップへ進みます。

 
 

工夫・遊び

 軟口蓋の挙上が上手くいかない場合は、「お口のトンネルが閉じまーす」など遊び感覚の教示を入れながら行っています。

 単音の練習については、「カラスが歌を歌います」のようなイメージで、歌を「か」の音だけで歌うと遊びながら練習になるでしょう。

 
 
 

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参考資料

湧井豊『構音障害の指導技法-音の出し方とそのプログラム-』学苑社、1992年

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