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会話明瞭度検査とは?
会話明瞭度検査とは、文字通りその人の会話の明瞭度を評価する手技のことです。
「発話明瞭度検査」と言われる場合もありますが、いずれも対象者の発話の明瞭度を5段階で評価します。
以下にその5段階を記載します。
解説
評価基準
- 1.よくわかる
- 2.時々わからない語がある程度
- 3.聞き手が話題を知っていれば、どうにかわかる程度
- 4.時々わかる語がある程度
- 5.全く了解不能
会話明瞭度検査は上記のような5段階で評価します。
1が最も良好であり、5が最も障害が重度であることを意味ます。
意義
会話明瞭度検査は各段階を見ればわかる通り、評価基準がやや主観的な検査です。
このため様々な評価と合わせて行う簡易検査にとどまると言えます。
一方で、対象者の会話を聞くことで評価できるため特別な道具や手技のいらない行いやすい検査でもあります。
専門家の間での情報共有として役立つ評価と言えるでしょう。
意義
会話明瞭度検査は構音障害など発声発語器官の障害に際した評価に役立ちます。
また、口腔機能面の運動機能を見るという意味では、摂食嚥下障害の評価にも関わる検査とも言えるでしょう。
会話明瞭度はその人の会話能力、つまりコミュニケーション能力の大きく影響します。
このためその人の会話明瞭度を評価しその背景を考えることは、コミュニケーション面の評価としても意義があるでしょう。
会話明瞭度検査はその性質上、言葉やコミュニケーション、摂食嚥下障害に携わる言語聴覚士が用いることが比較的多いかもしれません。
しかし内容自体は簡便な検査なので看護師などのコメディカル、(構音訓練に携わる)ことばの教室の先生なども使える評価方法と言えるのではないでしょうか。
構音障害の解説
構音障害とは?
異常構音の種類
音の誤り方の種類
構音障害の評価方法
参考資料
湧井豊『構音障害の指導技法-音の出し方とそのプログラム-』学苑社、1992年