家族構成がわかる年齢は?
子供が自分の家族構成を理解し家に居る人達を説明できるのは何歳頃からなのでしょうか。
個人差は当然あるでしょうが、目安としては、
子供が家族構成を言えるようになってくるのは6歳頃からと考えられます。
解説
質問に対して答える力の発達
幼児期の言葉の発達を見る検査、とりわけ口頭での質問に対して口頭で答える力を見る言語検査に「質問―応答関係検査」があります。
質問応答関係検査は、幼児期の会話能力を評価する検査の1つと言えます。
日本音声言語医学会の論文にて、この質問応答関係検査の作成に際したデータを見ることができます。
これには各検査項目について通過率が25%、50%、75%になった年齢がまとめられています。
子供の定型発達を考える上で通過率70%前後はよく用いられる割合であるため、通過率75%に相当する年齢は(あくまで目安ではありますが)定型発達児の傾向を知る上で比較的信憑性のある数字と言えるでしょう。
質問応答関係検査には、「(自分も含む)家に住んでいる人」を答える問題があります。
「僕と、お母さん、お父さん、お姉ちゃんと……」と自分の家に住んでいる人を答える問題であり、家族構成を問う課題と言えるでしょう。
自分の家に住んでいる人を答えることについて、通過年齢が全体の75%を超えるのは6歳頃となっています。
子供の家族構成の理解
家族構成の規模と複雑さは人それぞれです。
例えば「再婚して異母兄弟がいる」などのケースでは、まだ正確な関係性の把握が難しい子もいるかもしれません。
いずれにせよ、「お兄ちゃん」「お姉ちゃん」「弟」「妹」といったおおよそのとらえ方で家族構成を把握できるのは6歳前後の言葉の力と言えるでしょう。
参考資料
『質問―応答関係検査1―検査の作成とノーマルデータ―』(日本音声言語医学会)2023年11月13日閲覧
『質問―応答関係検査2―質的分析と会話能力の段階設定―』(日本音声言語医学会)2023年11月13日閲覧