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頸部聴診法とは?
頸部聴診法とは摂食嚥下障害におけるスクリーニング検査の1つです。
聴診器を頸部にあて、嚥下音や呼吸音を聴取します。
これらからその人の摂食嚥下障害の傾向を評価します。
摂食嚥下障害の現場においてベッドサイドにてよく行われる手技の1つです。
頸部聴診法の解説
頸部聴診法の意義
頸部聴診法の意義は、聴診器1つでできるその行いやすさです。
食べることや飲み込むことの障害である「摂食嚥下障害」。
摂食嚥下障害の詳細な評価方法はVF(嚥下造影検査)などがあります。
しかしVFなどは実施に機材が必要であり、手軽にできるものではありません。
もっと手軽に、こまめにその人の摂食嚥下障害の状況を診るときに頸部聴診法をはじめとしたスクリーニング検査は役立ちます。
頸部聴診法の欠点
頸部聴診法の欠点は、結果が検査者の技量に大きく左右される点です。
検査は本来、実施者によらず一定の結果を得られることが望ましいです。
しかし頸部聴診法は「聴診器で音を聞く」という性質上、どうしても検査者によって結果の正確性にばらつきが出てしまいます。
この欠点をカバーする、つまり頸部聴診法の結果の信頼性を高めるには、聴取前の咳の促しやきれいな呼吸音を先に確認するなど事前準備が大切になってきます。
頸部聴診法の実際
頸部聴診法の方法
頸部聴診法の評価
おわりに
頸部聴診法はベッドサイドで簡易的に行えるスクリーニング検査の1つです。
嚥下障害は詳細な評価が必要な一方で、
すぐに行える簡易的な検査を組み合させて、
その人の摂食嚥下面に関するおおよその方向性を見出すことも重要です。
頸部聴診法はその他のスクリーニング検査である「反復唾液飲みテスト」や「水飲みテスト」「改訂水飲みテスト」、「フードテスト」などと併行して行うことが多いです。
摂食嚥下障害の評価
参考資料
『摂食嚥下障害の評価 2019』(日本摂食嚥下リハビリテーション学会)2020年8月3日検索