阿部寛さん主演の連続ドラマ、「結婚できない男」から空気の読み方やコミュニケーションの取り方を学びます。
今日は第6話「融通きかなくて悪いか!!」を題材に。
第6話「融通きかなくて悪いか!!」のあらすじ
前半はいつものように桑野の「余計な一言」でトラブルが。
家の建設中に、近隣住民からの苦情にうまく対応できなかった桑野。
住民お好み焼屋の経営者。
早坂の知り合いだったこともあり、一緒に謝罪に行くことに。
別件で、大物イラストレーター結城史郎の住宅設計の話が来た桑野。
個人的に好まないな結城の依頼に、常識的な行動をとるべきか自分を貫くか揺れ動く。
桑野の成長と葛藤が特に見られる回です。
正直に言ってしまう桑野
建築中の家のおが屑が近隣に飛び、注意を促す近隣住民の八木。
クレームは正当なものだったが思わず愚痴が出る桑野。
タイミング悪く八木がそれを耳にしてしまう。
棟梁はじめ一同が謝罪する中、
「聞こえると思ってなくて」と言い訳をしてしまう桑野。
誰もが特定の人には見せられない言動をとってしまうものです。
人間、生きていたら愚痴のひとつでも言いたくなるでしょう。
だから今回の桑野の落ち度は、愚痴を言ったことよりも、それを相手が聞こえるところで言ってしまった不注意なのかもしれません。
でも、それを相手に言ってはいけません。
相手にはあくまで、配慮に欠けることを言ったことを謝らないといけないのです。
人間というものは実際どうかということではなくて、
その場・その人の心情に合った言動をとることが大切なのです。
あまのじゃくな桑野
みちるに金田のことを言う桑野。
いつもは好感を持っていないのに、あえて金田を褒める。
自分の思っていることと逆を言ったり、相手が聞きたいことの逆を言ったり。
あまのじゃくな様子がうかがえますね。
本来は、
相手が求める情報や自分が思っていることを素直に伝えるのもコミュニケーションには大切です。
常識とうんちくの違い
お好み焼の焼き方に詳しすぎて、それを披露し早坂を圧倒してしまう。
食後の帰り道、早坂は
「お好み焼きの焼き方は、常識っていうよりうんちくでしょ」
「むしろうんちくを語りたくても、それを抑えるのが常識じゃないんですか?」
と言います。
まさにそうですね。
しかし一方で、
「常識通り生きるなんて誰だってできますよ。たとえ常識からはずれても、自分を貫き通すことに、価値があると思いますけどね」
という桑野の言い分も一理あります。
人生とは難しいものです。
他者も自分も尊重し、折り合いをつけるコミュニケーション
常識を重んじて生きるか。
常識にとらわれず生きるか。
これは難しい問題です。
物語の中でも桑野はこの2つの生き方で揺れ動きます。
ポリシーに反する結城史郎の住宅設計の依頼を受けるべきか否か。
最終的に桑野は、
「結城に自分のポリシーをぶつけてみる」という形で依頼を継続することにします。
人の生き方は、「常識にとらわれる」と「常識にとらわれない」の2択ではありません。
今回の桑野のように、
相手を単に否定するのではなく、
自分を単に主張するのではなく、
互いの気持ちを確認しながら折り合いをつけていくという過程も重要なコミュニケーションのあり方なのです。