今日の季節を答えられる年齢は?
「今の季節はなんでしょう?」と聞かれて、子供が正しく今の季節を言えるのは何歳頃からなのでしょうか。
個人差は当然あるでしょうが、目安としては、
子供が今の季節を答えられるのは6歳頃からと考えられます。
解説
質問に対して答える力の発達
幼児期の言葉の発達を見る検査、とりわけ口頭での質問に対して口頭で答える力を見る言語検査に「質問―応答関係検査」があります。
質問応答関係検査は、幼児期の会話能力を評価する検査の1つと言えます。
日本音声言語医学会の論文にて、この質問応答関係検査の作成に際したデータを見ることができます。
これには各検査項目について通過率が25%、50%、75%になった年齢がまとめられています。
子供の定型発達を考える上で通過率70%前後はよく用いられる割合であるため、通過率75%に相当する年齢は(あくまで目安ではありますが)定型発達児の傾向を知る上で比較的信憑性のある数字と言えるでしょう。
上記によると、今の季節を答えられる子供が全体の75%を超える年齢は6歳頃となっています。
季節の概念の発達
以上より(もちろん個人差はありますが)、「今の季節って何かな?」などと聞いたとき、6歳頃であれば「春(あるいは夏・秋・冬)」と答えることができるのではないかと考えられます。
もちろん季節というものは境目が難しい場合があるので大体の話と考えていいでしょう。
6月を春と考えるか夏と考えるかはそのときの気温や状況によって感じ方は人それぞれでしょう。
このためおおよそ子供がそれらしい季節を言えるかで理解度を見てあげます。
子供が季節を答えられない場合は、「春・夏・秋・冬ならどれかな?」など選択肢を与えてそれに対する反応を見ることで、子供の理解度がわかるでしょう。
参考資料
『質問―応答関係検査1―検査の作成とノーマルデータ―』(日本音声言語医学会)2023年11月13日閲覧
『質問―応答関係検査2―質的分析と会話能力の段階設定―』(日本音声言語医学会)2023年11月13日閲覧