吃音検査法とは?
「吃音検査法」とは文字通り吃音に関する検査です。
日本国内において吃音を総合的・客観的に評価できる検査は少なく、「吃音検査法」は吃音を評価する上で数少ない検査の1つと言えます。
解説
検査の方法
吃音検査法は様々な発話場面を対象に吃音の症状を評価していきます。
呼称や音読といった決まった文章の発話だけでなく、説明課題などを通して本人の言葉のチョイスによる発話も見ます。
また自由会話などの様子も観察対象となります。
記録用紙や図版
吃音検査法は改訂された第2版から解説と図版が別売りとなりました。
検査を実施する場合はそれぞれの購入が必要となります。
記録用紙は購入後にサイトからダウンロードする形式をとっています。
価格
吃音検査法は解説書が5千円ほど、図版が1万5千円ほどであり、合計で2万円強となります。
記録用紙はその後サイトかダウンロードできます。
同じ学苑社が発行しているLCスケールなどと同様の形式と言えます。
対象年齢
吃音検査法は幼児から成人まで全年齢を対象としています。
ただし年齢に応じて使用する記録用紙や図版が異なります。
区切りとしては幼児・学童(低学年)・学童(高学年)・中学生以上と分かれています。
検査の特徴
発行元の見解としては、第2版に改訂し初版より実施が行いやすくなったとされています。
しかしながら、吃音の評価自体が被験者の発話1つ1つから吃症状を評価していくため、分析がたいへんな部類の検査ではあります。
検査の位置づけ
冒頭で述べた通り、吃音の客観的な評価方法は少ないです。
吃症状を客観的に記録することは評価方法の1つですが、それらをきちんとまとめ検査に落とし込んでいるツールは少ないです。
吃音検査法は吃音に関する数少ない検査の1つと言えます。
このため、吃音を客観的に評価し支援してくためには、吃音検査法は押さえておきたい検査の1つであると言えます。
参考資料
『吃音』(ICD-10)2018年7月15日検索
『吃音症の遺伝学』(日本小児耳鼻咽喉科学会)2021年11月20日検索