なんで詰まるの?と聞かれたら
吃音のある子が他の子に「なんで言葉が詰まるの?」「繰り返すの?」と聞かれた場合、
「そういう癖なんだ」
「言葉に詰まる癖がある人はいて、私もそういう癖なの」
といった言い方が例としてあるのではと考えられます。
いずれにせよ、自分に対しても他人に対しても吃音をタブー視しないことが大切です。
解説
吃音をタブー視しない
吃音は本人の精神状態が症状に影響しやすい障害の1つです。
「言葉が詰まることがダメなこと」といったネガティブな考えで自分を追い詰めると悪循環となってしまう場合があります。
他の障害についてもそうですが、子供達の中にはからかいではなく純粋に疑問として質問をしてくる場合があります。
このとき、必ずしも正確に医学的な説明でなくても、ぱっと何かしら答えるだけ疑問が解消されることもあります。
吃音をタブー視しないことが、むしろ吃音があることを気楽に捉えられ関係性が良好になる場合があります。
吃音のことを聞かれたら
・急いでいると、つっかえるんだ。
・そうだよ、ボクは時々どもるんだ。
・きつおんという癖なんだ。
・覚えている昔からどもっているんだ。
・なんでだと思う?
・ボクだけでなく、つっかえる人はたくさんいるよ。
・癖なんだ。菊池良和『エビデンスに基づいた吃音支援入門』学苑社、2012より引用
医師であり自身も吃音がある菊池良和氏は、著書の中で上記のような対応例を挙げています。
いずれにせよ、こういった言葉その人の価値観・状況によって様々なので、自分に合った言葉を模索することが大切と言えるでしょう。
他には
「言葉を声に出すとき、口が追いつかない癖があるんだ」
「頭の回転が速すぎるのかもしれないね」
「どうも僕は言葉が詰まりやすいみたいなんだ。別に話したくないわけじゃないよ」
などもあるかと思います。
あくまで一例ですが。
補足記事
参考資料
『吃音』(ICD-10)2018年7月15日検索
『吃音症の遺伝学』(日本小児耳鼻咽喉科学会)2021年11月20日検索