吃音の相談はいつ頃行ったほうがいいのか?
子供の吃音が気になる場合は、すぐに相談に行ったほうが有意義です。
吃音はある程度長期的に見ていかなければそれが一過性のものかどうか判断が難しいです。
このため「吃音が続いたら相談に行こう」と後回しになってしまう家庭もあります。
しかしながら日々の接し方や子供がどもったときの対応方法などを聞いておくことは有意義です。
このため子供の吃音が気になる場合は些細なことでもすぐに専門家(言語聴覚士)に相談したほうが無難と言えます。
解説
吃音の経過
子供の吃音は4年以内に74%の子が自然回復します。
つまり幼児期の吃音は一過性のものとそうでないものがあり、一過性のものが多いということです。
このように数字だけ見ると、吃音が発症したばかりで相談に行っても結局は経過観察になると思えてきます。
実際のところ経過観察になるのでしょうが、それでも専門家に相談することで吃音に対する接し方を知っておくことは、一定の意義があると考えます。
吃音のある子への親の接し方
親の88%は、吃音のなる子供に対して「ゆっくり話しなさい」や「落ち着いて」という声掛けを行っているというデータがあります。
また33%の親はどもったときの「言い直し」や、「言葉の先取り」をしているそうです。
本来、吃音に対してはそれをタブー視せず、気楽に話せる環境を作ることが大切です。
「ゆっくり話なさい」といった話し方の強制は、吃音のある子にとって窮屈に感じるケースは少なくありません。
このように、吃音に対する親の対応方法を整理することは重要です。
発達相談などでは子供の吃音の症状自体を見てもらうことと同時に、こういった家庭環境のアドバイスをもらうことは有意義です。
吃音とゆっくり話すことの関係
補足記事
参考資料
『吃音』(ICD-10)2018年7月15日検索
『吃音症の遺伝学』(日本小児耳鼻咽喉科学会)2021年11月20日検索